一応、批評空間にも感想を投稿してきました。
↓がその文章になります。
81点。ひとこと感想
【クリスマス・イブ、鮮血の結末ルートクリア】。本来、20以上もエンディングがあるゲームのうち2つのエンドを見ただけで、正当な評価など出来っこないのですが、(恐らく)一番幸せなルートを真っ先に見てしまい、怖くて他のエンディングが見れません……。(多分やりませんが)、もし続きをプレイしたら感想を追記していきたいと思います。
長文感想↓
↓がその文章になります。
81点。ひとこと感想
【クリスマス・イブ、鮮血の結末ルートクリア】。本来、20以上もエンディングがあるゲームのうち2つのエンドを見ただけで、正当な評価など出来っこないのですが、(恐らく)一番幸せなルートを真っ先に見てしまい、怖くて他のエンディングが見れません……。(多分やりませんが)、もし続きをプレイしたら感想を追記していきたいと思います。
長文感想↓
何せ2ルートしかやっていないものですから、”的外れな部分”は多々あると思います。
ですが、その2ルートのみでも、色々と書きたいことがある作品で、僭越ながら書かせていただきました。
このゲームは三角関係を描いたゲームであり、「誠氏ね、世界氏ね、言葉様ラブ、刹那ラブ」という評判を耳にしていました。
そのため、誠と世界は胸糞の悪いキャラで、言葉がひどい目に遭う悲惨な話なのだろうと思います。
ただ、それはルートによってはであって、そうではないルートもあるんだなということがわかりました。
僕自身、初回プレイでは攻略のことなど一切考えず、「もし自分が誠だったらどう行動するだろうか?」と考え、プレイしていきました。
その結果、「告白」→「二人の距離」→「すれ違う想い」→「後ろ髪ひかれて」→「クリスマスの準備」→「クリスマス・イブ」
という流れになりましたが、はっきり言って全くといっていいほど、誠にも世界にも問題行動はあまりありませんでした。
確かに目の端にチラチラと、「ハァ??」という選択肢が見えていたのですが、初回プレイでは当然選ぶはずもなく。
普通の行動を取らせようと思えば、(ややフラフラしながらも、なんとか)普通の行動をとってくれた誠君なのでした。
一方、「鮮血の結末」エンドでは、頼りにならない誠君の姿を存分に見せられ、気持ちが抉られていきました。
しかし、誠や世界に対して怒りを覚えるよりも、甘露寺を始めとする世界の友人への嫌悪感が強すぎて、
誠や世界はそこまででもないじゃんとも思いました(特に世界は)。
世界の友人は心底ウザすぎです。恋愛は個人の問題で、三角関係はある意味ガチのバトルです。
ライバル同士、1対1でお互いが自分をアピールするのはごく自然のことだと思います。
しかし、そんな戦いに部外者が割り込んでくるのは、ハッキリ、どうかと思います。
世界を殺したのは直接的には言葉ですが、どちらかと言うと誠のハッキリしない対応と、世界の友人たちの目を覆うような妨害・イジメが原因だと感じています。
そして、誠の対応はまだ、(やってはいけないけれど)気持ちはわかるのですが、世界の友人たちについては全く共感できず、真のDQNであるという印象しか受けませんでした。
誠の友人キャラ、泰介も相当ヤバいです。
彼の場合、そういう役回りであることは、(「クリスマスイブ」の方を見ても)わかるので、作品上必要悪ではあるのですが、それにしても酷いw
誠が選ばなかったヒロインは、泰介の毒牙にかかり不幸になる。
しかし、それに対して誠が口を出せる立場ではないというのが辛いところですね。
(それにしても、鬼畜な友人キャラがレイプしているのを見て、興奮>心の痛み、な誠は心底どうかと思いましたが)。
主人公と別れたヒロインが他の男性キャラとエッチするのは有りだと思うのですが、
泰介は「お前になら、この子を任せられる。幸せにしてやってくれ!」と言えるような男ではなかったのが辛いところです。
だからこそ、どちらを選ぶかについてより考えさせられてしまうわけで、作品の機能として泰介は必要悪なのかなと書いた次第です。
最後に物語序盤を軽く振り返ってみます。後半になればなるほど分岐が増えるので、ACT1、2についてのみ。
ACT1:告白
まず、『誠』と『言葉』にはゲーム開始当初ほとんど接点はなく、二人の性格を考えるによほどの幸運がない限り、自力でくっつくのは無理という状況にあります。
『世界』は『誠』が好きでありながら、彼の恋路を応援するため『誠』と『言葉』の橋渡しをします。
言ってはなんですが、ゲーム開始地点でありながら、これは『世界』の最大最悪のミステイクです。
普通にしていれば『誠』とごく自然にくっつけるポジションにいながら、なぜ『言葉』というライバルを引きずり込んでしまったのでしょうか?
ひょっとしたら僕の勘違いかもしれませんが、これは制作スタッフのミスでもあると思っています。
ACT1をプレイした限り、『世界』と『誠』のゲーム開始時点での関係性がイマイチ掴めないのです。
僕は最初、「世界と誠は大して親しい仲ではなかったが、席が隣同士になり、言葉への片想いバレがキッカケとなって、急速に仲が良くなっていった」のだと思っていました。
それならば、「世界が、誠の恋を応援する動機がある」からです。
①、最初のうちは誠のことを良い友人だと思っていたが、言葉との恋を応援していくうちに自分の気持ちに気づいてしまった。
②、誠ともっと仲良くなりたいので、誠の恋を応援し、「相談役」のポジションを射止めることにした(言葉に振られれば、誠を慰める役回りも含む)。
①でも②でも、世界の考え方は理解できます。
ですが、甘露寺や刹那の話では、「世界は誠のことがずっと昔から好きで、世界と誠は昼食を一緒に食べる仲」だったと言います。
世界の友人が、世界と誠を恋人だと盲信しているのが意味不明で、気持ち悪くて仕方なかったのですが、どうもそういう仲だったようなのです。
とすると、世界が言葉を引き入れる理由がサッパリわからないんですよね。
物語の都合上なのか、世界が自棄を起こしたのかは知りませんが、世界痛恨のミスだと思っています。
ACT2:二人の距離
やや言葉寄りに選択肢を選んでいくと、このセクションに進みます。
このパートでの問題点は、まずは誠が情けなさすぎることと、鈍感すぎることですね(苦笑)。
どう見ても『世界』は『誠』が好きなのに、それに『誠』は気づいていない。
そして、『誠』はロクな友人がいないのか、恋愛相談、恋愛の愚痴を全て『世界』に投げてしまう。
知り合ってからも、『誠』と『言葉』の関係性は『世界』の存在ありきで成り立っています。
『誠』も『言葉』も、お互い奥手で、共通の話題も見つかりません。
『誠』は、何を話していいのかわからない『言葉』にではなく、ついつい話しやすい『世界』に話しかけてしまいます。
『言葉』は言葉で、『誠』ではなく『世界』に電話相談してしまう。
『誠』と『言葉』の間には、絶対的に言葉(ことば)が足りません。
これは、ACT3以降もそうで、学園祭で二人が結ばれるまで(結ばれるルートを通ったので)ずっとそうでした。
デート先の相談は、『世界』相手にするのではなく、『言葉』に直接聞くべきところです。
そうしてお互いが会話をいつまでも交わさないから、なおさら相手の気持ちがいつまで経ってもわからず、ACT3では些細な誤解も解くことができずに『距離を置く』ことになってしまうのです。
いつまで経っても、『言葉』と『誠』のキューピッド役であり続ける立場は、
『世界』が『誠』を好きということを考えると、彼女にとって非常に酷な展開だなと感じます。
そして、恋愛初心者でウブなもの同士ということで、こういったすれ違いは起こりうるとは思いますが、
『誠』と『言葉』がミステイクを重ね続けるのを、間近で見せられ続ければ、世界が「誠を、奪えるかもしれない」と感じるのも仕方ないことかと思います。
何せこの二人は、この時点では『世界』がいないと維持できないレベルの脆い繋がりしかなかったわけですから。
『言葉』の立場からすれば、裏切りに感じるのもやむないところですが、そもそも『世界』の存在がなければこの二人、付き合えもしておりません。
『誠』の立場からしても、手を握っただけでビンタされフォローの言葉(ことば)もなければ、それは嫌われたと感じるのもやむを得ません。
あれは完全に『誠』の誤解なわけですが、距離を置こう発言が出た経緯は『誠』の小さな誤解と、小さな誤解すら解くことができない『言葉』の頼りなさにあります。
要するに、言葉(ことば)が足りないこの二人は、まだ相手への信頼を育めていない状態なのです。
そんな時、楽しく会話ができる女の子に迫られたら……転んでも、おかしくはないですね。
もっとも、『誠』が叩かれるべき理由はそこではありません。
世界とくっつくなら、きちんと言葉(ことのは)に「別れよう」と言う必要があります。
言葉(ことのは)に隠れて世界を抱き続けたり(抱いたり、ではなく、抱き続けたり。一度の過ちくらいは許容します、僕は)、
「距離を置こう」という曖昧な言い方で、きちんと「別れよう」と言わずに他の子に手を出す、その不誠実さこそが問題なのだと思います。
……そういう選択肢を選ばなければ、そんな展開にならないので、これもプレイヤーの指示通りと言えなくもないのですが(汗)。
少々話はそれますが、
そもそも、誠と言葉の2人は、本当に『付き合っていた』のだろうか?という疑問も残ります。
誠、言葉双方は『付き合っている』と認識しているようなので、外野である僕が口を挟む道理はありませんが、
僕に言わせれば「好きです、付き合ってください」という『言葉(ことば)による契約』か、キスなどの『肉体による契約』いずれかを含まず、
ただ一緒に一度遊びに行った程度の仲を、『恋人』として考えるのは少し無理がありました。
【総評?】
本作は、「恋愛における切なさや痛み」、「命をかけるほどに、思いつめた恋愛を見られる作品」として、とても新鮮で面白いと感じました。
(「命をかけた、純愛」というキャッチコピーのゲームがありましたが、個人的には本作にこそ相応しいのでは?と)
言葉、世界、双方のヒロインにかなりの魅力があり、どちらに関しても好きになることが出来たのは驚きで、自分ならどちらを選ぶだろうかとかなり考えさせられました。
個人的に、『女の子として惹かれる』のは言葉。一緒にいて気兼ねなく、より楽しそうなのは世界でしょうか。
あの状況だと世界を選ぶのはないなと感じましたが、もし誠が「距離を置こう」ではなく「一旦友達に戻ろう」と発言していれば、ひょっとしたら世界よりの選択肢をもっと選んでいた可能性があります。
個人的な意見として、このような感想を書くのはせめて、各ヒロインのグッドエンドを一通り見てからにするべきだという思いがあります。
ですが一方で、「クリスマス・イブ」√でのあの言葉の笑顔を見てしまったら、そして世界の健気な想いに触れてしまったら、もう他のエンドは見られない、とも思ってしまいました。
達成率を上げていけばいくほど、世界・誠たちを嫌いになってしまいそうで……。
ひょっとすると、続きをやる可能性はないとは言えません。
ですが、ここでやめておく方が、僕自身には良いように思いますし、プレイすればするほど点数が下がってしまいそうだという予感がします。
なので一旦、ここでプレイをやめ、改めてどうするか考えようと思っています。
拙い感想文を読んでいただき、ありがとうございました。
↑ここまで。
2√しかクリアしていないのに、4000文字以上書きたいことがある。
これはある意味凄いなと思いました。
でもホント、他のルートが怖くてできません。どうするべ……。
追記:『素直な気持ちで』もクリア。
ですが、その2ルートのみでも、色々と書きたいことがある作品で、僭越ながら書かせていただきました。
このゲームは三角関係を描いたゲームであり、「誠氏ね、世界氏ね、言葉様ラブ、刹那ラブ」という評判を耳にしていました。
そのため、誠と世界は胸糞の悪いキャラで、言葉がひどい目に遭う悲惨な話なのだろうと思います。
ただ、それはルートによってはであって、そうではないルートもあるんだなということがわかりました。
僕自身、初回プレイでは攻略のことなど一切考えず、「もし自分が誠だったらどう行動するだろうか?」と考え、プレイしていきました。
その結果、「告白」→「二人の距離」→「すれ違う想い」→「後ろ髪ひかれて」→「クリスマスの準備」→「クリスマス・イブ」
という流れになりましたが、はっきり言って全くといっていいほど、誠にも世界にも問題行動はあまりありませんでした。
確かに目の端にチラチラと、「ハァ??」という選択肢が見えていたのですが、初回プレイでは当然選ぶはずもなく。
普通の行動を取らせようと思えば、(ややフラフラしながらも、なんとか)普通の行動をとってくれた誠君なのでした。
一方、「鮮血の結末」エンドでは、頼りにならない誠君の姿を存分に見せられ、気持ちが抉られていきました。
しかし、誠や世界に対して怒りを覚えるよりも、甘露寺を始めとする世界の友人への嫌悪感が強すぎて、
誠や世界はそこまででもないじゃんとも思いました(特に世界は)。
世界の友人は心底ウザすぎです。恋愛は個人の問題で、三角関係はある意味ガチのバトルです。
ライバル同士、1対1でお互いが自分をアピールするのはごく自然のことだと思います。
しかし、そんな戦いに部外者が割り込んでくるのは、ハッキリ、どうかと思います。
世界を殺したのは直接的には言葉ですが、どちらかと言うと誠のハッキリしない対応と、世界の友人たちの目を覆うような妨害・イジメが原因だと感じています。
そして、誠の対応はまだ、(やってはいけないけれど)気持ちはわかるのですが、世界の友人たちについては全く共感できず、真のDQNであるという印象しか受けませんでした。
誠の友人キャラ、泰介も相当ヤバいです。
彼の場合、そういう役回りであることは、(「クリスマスイブ」の方を見ても)わかるので、作品上必要悪ではあるのですが、それにしても酷いw
誠が選ばなかったヒロインは、泰介の毒牙にかかり不幸になる。
しかし、それに対して誠が口を出せる立場ではないというのが辛いところですね。
(それにしても、鬼畜な友人キャラがレイプしているのを見て、興奮>心の痛み、な誠は心底どうかと思いましたが)。
主人公と別れたヒロインが他の男性キャラとエッチするのは有りだと思うのですが、
泰介は「お前になら、この子を任せられる。幸せにしてやってくれ!」と言えるような男ではなかったのが辛いところです。
だからこそ、どちらを選ぶかについてより考えさせられてしまうわけで、作品の機能として泰介は必要悪なのかなと書いた次第です。
最後に物語序盤を軽く振り返ってみます。後半になればなるほど分岐が増えるので、ACT1、2についてのみ。
ACT1:告白
まず、『誠』と『言葉』にはゲーム開始当初ほとんど接点はなく、二人の性格を考えるによほどの幸運がない限り、自力でくっつくのは無理という状況にあります。
『世界』は『誠』が好きでありながら、彼の恋路を応援するため『誠』と『言葉』の橋渡しをします。
言ってはなんですが、ゲーム開始地点でありながら、これは『世界』の最大最悪のミステイクです。
普通にしていれば『誠』とごく自然にくっつけるポジションにいながら、なぜ『言葉』というライバルを引きずり込んでしまったのでしょうか?
ひょっとしたら僕の勘違いかもしれませんが、これは制作スタッフのミスでもあると思っています。
ACT1をプレイした限り、『世界』と『誠』のゲーム開始時点での関係性がイマイチ掴めないのです。
僕は最初、「世界と誠は大して親しい仲ではなかったが、席が隣同士になり、言葉への片想いバレがキッカケとなって、急速に仲が良くなっていった」のだと思っていました。
それならば、「世界が、誠の恋を応援する動機がある」からです。
①、最初のうちは誠のことを良い友人だと思っていたが、言葉との恋を応援していくうちに自分の気持ちに気づいてしまった。
②、誠ともっと仲良くなりたいので、誠の恋を応援し、「相談役」のポジションを射止めることにした(言葉に振られれば、誠を慰める役回りも含む)。
①でも②でも、世界の考え方は理解できます。
ですが、甘露寺や刹那の話では、「世界は誠のことがずっと昔から好きで、世界と誠は昼食を一緒に食べる仲」だったと言います。
世界の友人が、世界と誠を恋人だと盲信しているのが意味不明で、気持ち悪くて仕方なかったのですが、どうもそういう仲だったようなのです。
とすると、世界が言葉を引き入れる理由がサッパリわからないんですよね。
物語の都合上なのか、世界が自棄を起こしたのかは知りませんが、世界痛恨のミスだと思っています。
ACT2:二人の距離
やや言葉寄りに選択肢を選んでいくと、このセクションに進みます。
このパートでの問題点は、まずは誠が情けなさすぎることと、鈍感すぎることですね(苦笑)。
どう見ても『世界』は『誠』が好きなのに、それに『誠』は気づいていない。
そして、『誠』はロクな友人がいないのか、恋愛相談、恋愛の愚痴を全て『世界』に投げてしまう。
知り合ってからも、『誠』と『言葉』の関係性は『世界』の存在ありきで成り立っています。
『誠』も『言葉』も、お互い奥手で、共通の話題も見つかりません。
『誠』は、何を話していいのかわからない『言葉』にではなく、ついつい話しやすい『世界』に話しかけてしまいます。
『言葉』は言葉で、『誠』ではなく『世界』に電話相談してしまう。
『誠』と『言葉』の間には、絶対的に言葉(ことば)が足りません。
これは、ACT3以降もそうで、学園祭で二人が結ばれるまで(結ばれるルートを通ったので)ずっとそうでした。
デート先の相談は、『世界』相手にするのではなく、『言葉』に直接聞くべきところです。
そうしてお互いが会話をいつまでも交わさないから、なおさら相手の気持ちがいつまで経ってもわからず、ACT3では些細な誤解も解くことができずに『距離を置く』ことになってしまうのです。
いつまで経っても、『言葉』と『誠』のキューピッド役であり続ける立場は、
『世界』が『誠』を好きということを考えると、彼女にとって非常に酷な展開だなと感じます。
そして、恋愛初心者でウブなもの同士ということで、こういったすれ違いは起こりうるとは思いますが、
『誠』と『言葉』がミステイクを重ね続けるのを、間近で見せられ続ければ、世界が「誠を、奪えるかもしれない」と感じるのも仕方ないことかと思います。
何せこの二人は、この時点では『世界』がいないと維持できないレベルの脆い繋がりしかなかったわけですから。
『言葉』の立場からすれば、裏切りに感じるのもやむないところですが、そもそも『世界』の存在がなければこの二人、付き合えもしておりません。
『誠』の立場からしても、手を握っただけでビンタされフォローの言葉(ことば)もなければ、それは嫌われたと感じるのもやむを得ません。
あれは完全に『誠』の誤解なわけですが、距離を置こう発言が出た経緯は『誠』の小さな誤解と、小さな誤解すら解くことができない『言葉』の頼りなさにあります。
要するに、言葉(ことば)が足りないこの二人は、まだ相手への信頼を育めていない状態なのです。
そんな時、楽しく会話ができる女の子に迫られたら……転んでも、おかしくはないですね。
もっとも、『誠』が叩かれるべき理由はそこではありません。
世界とくっつくなら、きちんと言葉(ことのは)に「別れよう」と言う必要があります。
言葉(ことのは)に隠れて世界を抱き続けたり(抱いたり、ではなく、抱き続けたり。一度の過ちくらいは許容します、僕は)、
「距離を置こう」という曖昧な言い方で、きちんと「別れよう」と言わずに他の子に手を出す、その不誠実さこそが問題なのだと思います。
……そういう選択肢を選ばなければ、そんな展開にならないので、これもプレイヤーの指示通りと言えなくもないのですが(汗)。
少々話はそれますが、
そもそも、誠と言葉の2人は、本当に『付き合っていた』のだろうか?という疑問も残ります。
誠、言葉双方は『付き合っている』と認識しているようなので、外野である僕が口を挟む道理はありませんが、
僕に言わせれば「好きです、付き合ってください」という『言葉(ことば)による契約』か、キスなどの『肉体による契約』いずれかを含まず、
ただ一緒に一度遊びに行った程度の仲を、『恋人』として考えるのは少し無理がありました。
【総評?】
本作は、「恋愛における切なさや痛み」、「命をかけるほどに、思いつめた恋愛を見られる作品」として、とても新鮮で面白いと感じました。
(「命をかけた、純愛」というキャッチコピーのゲームがありましたが、個人的には本作にこそ相応しいのでは?と)
言葉、世界、双方のヒロインにかなりの魅力があり、どちらに関しても好きになることが出来たのは驚きで、自分ならどちらを選ぶだろうかとかなり考えさせられました。
個人的に、『女の子として惹かれる』のは言葉。一緒にいて気兼ねなく、より楽しそうなのは世界でしょうか。
あの状況だと世界を選ぶのはないなと感じましたが、もし誠が「距離を置こう」ではなく「一旦友達に戻ろう」と発言していれば、ひょっとしたら世界よりの選択肢をもっと選んでいた可能性があります。
個人的な意見として、このような感想を書くのはせめて、各ヒロインのグッドエンドを一通り見てからにするべきだという思いがあります。
ですが一方で、「クリスマス・イブ」√でのあの言葉の笑顔を見てしまったら、そして世界の健気な想いに触れてしまったら、もう他のエンドは見られない、とも思ってしまいました。
達成率を上げていけばいくほど、世界・誠たちを嫌いになってしまいそうで……。
ひょっとすると、続きをやる可能性はないとは言えません。
ですが、ここでやめておく方が、僕自身には良いように思いますし、プレイすればするほど点数が下がってしまいそうだという予感がします。
なので一旦、ここでプレイをやめ、改めてどうするか考えようと思っています。
拙い感想文を読んでいただき、ありがとうございました。
↑ここまで。
2√しかクリアしていないのに、4000文字以上書きたいことがある。
これはある意味凄いなと思いました。
でもホント、他のルートが怖くてできません。どうするべ……。
追記:『素直な気持ちで』もクリア。