【前置き】
今回の感想は、前半と後半に分かれます。
前半は、やりこみゲーについて。他社のゲームにも触れつつ、ランスクエストの感想を書きます。
後半では、自分が使ったキャラについて書いていく感じです。
【本題】
エロゲーのRPG(シミュレーションRPG含む)には、やりこみゲーの名作が多い。
元々コンシューマーRPGを子供の頃からプレイしてきた僕だけれど、やりこみゲーに関して言えば18禁ゲームの方に軍配が上がると思う。
僕が初めに感銘を受けたのは、XUSEから出た「永遠のアセリア」。そして、エウシュリーの「戦女神シリーズ」である。
やりこみゲーには一つのルールがある。
それは、「やりこんだ際に得られる褒章」だ。
ハイレベルなやりこみゲーマーともなれば、LVを99(上限)にするというただそれだけの動機で、ひたすらLVを上げ続けるらしい。
かく言う僕もドラクエ5において、仲間モンスターのLVをひたすら上げまくった記憶があるが、これは例外中の例外だ。
基本的に僕は、「ストーリー」を楽しむためにRPGを手に取ることが多く、クリア後のやりこみにはあまり興味がない人種なのである。
そんな僕が、18禁のやりこみRPGに夢中になっている。
「永遠のアセリア」は、1周・2周・3周目以降にそれぞれレベルの上限を設け(もちろんLVが上がらないと見られない技も多い)、
攻略可能ヒロインを5人とすることで周回プレイへの欲望をかきたてた。
エロゲー的お約束の複数ヒロイン(周回プレイで全員コンプ)は、RPGとの咬み合せが本来あまり良くないはずなのだが、
「複数ヒロインの攻略」+「LV上限」という2つの『褒章』により、2周目・3周目に新たな楽しみを追加することで
プレイヤーを廃やりこみプレイへと誘った画期的な作品である。
「戦女神シリーズ」は、よりシンプルである。
普通にクリアすれば見られない(そこまで成長しない)技が多数存在しており、それを楽しみにやり込みをするのである。
このシリーズは特に女性キャラクターの魅力に優れており、
気に入ったキャラクターの技は全て見たい→いやせっかくだから全員の全技が見たい、ということで
プレイヤーはまたもや廃やりこみプレイへと誘われる。
翻って「ランスクエスト・マグナム」である。
このゲームの特徴と言えば、なんといっても「LV35以上の女性キャラとしかエッチができない」。これだろう。
「Hシーンを回収する」という分かりやすい目的のために、ひたすらLVを上げるわけである。
本作の凄いところは、シナリオが徹頭徹尾このシステムの説明としてしか機能していない点である。
一応本筋らしきものはあるにはあるのだが、全くと言っていいほど存在感がない。
このゲームのプレイ時間の大半は、本筋とは関係ないお使い的なクエストを、ひたすら粛々とこなしていくのみ。
そしてそのお使いのほとんどは「LV35以上の美女とエッチをする」ためのものだったりする。
屈指のバカアイディアをそのままシナリオに取り込むという、まさにアイディアと心中覚悟ともとれる
いっそ清々しいまでのバカゲーなのである。
とにかくたくさんの女の子が仲間になるというのも、本作の楽しみを増やしている。
しかしボリューム上仕方ない面もあるのだが、せっかくたくさん女の子がいても、
その全ヒロインにイベントCG付きのモルルンエッチが用意されているわけではない。
これは非常に残念であり、やり込みゲーとしてミソをつける原因でもあるように思う。
実際僕も、最初のうちは大いに盛り上がり、全女性キャラをLV35以上にしてやるぜ!と思ったのだが、
CGなしのキャラが増えるにつれ、「まぁどうでもいいや」となってしまった。
また、行動回数に制限があるというのは別に良いと思うのだが、
「待機」にまで回数制限があるのはいかがだろうか?
回復役の「待機」がつきて、強制的に回復魔法を使わされるというのは少々理不尽な気がしないでもない。
とにかくこの行動回数をいかに温存し、ボス戦において主力5人が万全の態勢で臨むことができるかが肝になってくるので、
5人だけでなく、なるべく多くのキャラを戦力として鍛えておく必要があるだろう。
さて、ここからは職業ごとに個人的に使ったキャラを紹介してみる。
上ではあんなことを言っておきながら、実際僕は大してやり込みをしていないので、話半分で聞いてもらいたい。
『ファイター』
武器をもって打撃攻撃を放つ、基本中の基本職である。
ファイターがいなければ、どうすることもできない。
ただ、それだけにファイターは強いキャラが多く、お好みで使っていっても良いのではないかと思う。
その中では、さすが主人公と言うべきかランスが最強だと思う。
次点に来るのは謙信か、もしくはアームズではないかと思う。
くじら学やデカント学、ナイトホラー学などを身につけたアームズは、彼らを相手にした時に破壊神と化す。
才能限界がやや低いが、ウィチタの使い勝手もまずまずだ。
他にチルディ・リズナ・勝子・アルカネーゼ(後者2人は後半、少々力不足に感じたが)あたりも十分に使っていけると思う。
レンジャー的な使い方になるが、アイテム稼ぎにおいてトマトの価値も高い。
『スパルタ』
武闘家、あるいはモンクといった方が通りが良い気がする。
この職は己の拳を武器に闘うわけだが、少々存在感が薄い。
その中でキバ子は主力としてもカウントできるだろう。
アレクサンダーも割と強いが男だし(笑)、ビスケッタさんも使えないことはないけど、そこまで強いとも感じなかった。
『ガード』
敵にすると厄介なガードだが、味方としては少々使いづらかった気がする。
香姫の守備の硬さはなるほど素晴らしいが、あまりに鈍重に過ぎ、ガードする前に死者が出ることもしばしばである。
サチコは育て方を間違ったのか、ヒロイン的ポジションにも関わらず大して強くない。
カロリア、てるあたりもまずまず使えるとは思うが、「なくてはならない」感はない。
『ガンナー』
後衛からの攻撃を担う重要職である。
特にジーマはヤバい。文句なしに最終メンバーにもエントリーした。
弾数がやや物足りないがマリアも十二分に強い。
ウルザ、イージスあたりも使っていける。
『ヒーラー』
回復を司る、最重要職である。
とにかく回復できないことには始まらない上、ヒーラー自体がこのゲームにおいて少ない。
そのためクルックーはもちろん、控えヒーラーとしてセルもとても重要である。
使い勝手は良くないと思うが、不測の事態を考慮に入れればノアがスタンバイすることもありうる。
『ソーサラー』
一度に敵を一掃できる攻撃魔法の使い手たちだが、弾数が少なく使いづらい印象を受けた。
その中では、陰陽の術を使いこなす虎子がエースで、次点は志津香。この2人は使いやすかったと思う。
相手の弱点属性がわかっていて、それに対応した攻撃魔法を用意できれば極めて強い。
が、そうは言ってもスキルポイント数やスキルを装備できる枠数を考えれば、なかなかうまくいかないのが実際のところだ。
『レンジャー』
敵と当たりたくない時、宝箱を開けたい時、罠にかかりたくない時。
そんな時に欠かせないのがレンジャーだ。
人数が少ないのも特徴で、クレインと鈴女には獅子奮迅の活躍が求められる。
『シビリアン』
残念ながら、僕は彼女たちをうまく使いこなすことができなかった。
何せ、死亡回数最多を誇ったのはシビリアンの代表(?)コパンドンさんである。
ヒーラーがいない緊急時にプリマさんを使う、なんとか育てて逃げる専門キャラとしてメグを使うなど
やりようはあるとは思うが、『単にクリアするだけ』レベルで考えるなら
どう考えても重要度の高い職業とはいえない。
以上が、職業ごとの感想である。
なお、戦闘回数では
1位ランス、2位セル、3位クルックー、4位鈴女、5位サチコとなっている。
エースのランスがトップを張るのは妥当であり、2位と3位をヒーラーが占め、4位にレンジャーというのも妥当のように思う。
5位のサチコが少々解せないが、一番最初から仲間にいるキャラクターでもあり、序盤で稼いだ戦闘回数であると思われる。
ランス以外のファイターやガンナーが入っていないのがやや意外な感じもしたが、ファイターは使えるキャラが多く戦闘回数が分散したため、
ガンナーは、ジーマやマリアといった主力級ガンナーが参戦する時期が遅かったためだと思われる。