妹ゲーを代表する作品の一つ。
シナリオ全体を考えると相当大きな粗があるのだが、
プレイ中はあまり気にすることなく楽しむことができた。
まずは点数から。
シナリオ105/150 キャラ 130/150 絵 80/100 音 85/100 その他システム 65/100
印象 +30/+-50 合計 495/650(68位/約160ゲーム中)
ESにつける点数 81
☆麻衣ルート
このルートは、相当なバッドエンドだなと感じました。
というのも、麻衣と栞の人格交換などのネタを通し、麻衣の存在をもって『栞』と『涼』の関係が改善する(家族関係にせよ恋愛関係になるにせよ)、
という流れが出来ていたように見えたのですが、最後は結局「二次元最高ッ!」で終わってしまうからです。
二次元最高ッ! はそれはそれでアリだと思うのですが、栞の気持ちを考えるとやはり少し寂しいものはありますし、涼は麻衣の呪縛に囚われたまま二次元の世界に引きこもってしまいました。
単体でも十分バッドくさいですが、栞ルートまでやるとこのルートが本当に完膚なきまでのバッドエンドだったことに気づきます。
あ、後、胸を後ろから揉むマッサージがエロかった!
☆美紀ルート
妹尾兄妹の絆が見られるこのルート、割と気に入りました。
コンパクトにまとまった話の中に、必要な情報を詰め込んで最後暖かい気持ちにさせるのはさすが。
元々共通ルートの段階から彰のことは気に入っていましたが、ほんといいお兄ちゃんだなと感じます。
美紀も口ではあぁ言いながらも兄を想う心情を垣間見せるシーンがあって、心憎かったなと。
ここまでの2ルートに関しては、大満足でした。
何より秀逸なのが、『エロゲのヒロインが現実に飛び出してきたら?』という、
エロゲーマーの多くが夢に見るシチュエーションを、見事に描いてくれたこと。
これはもう、設定勝ちではないかと思いました。
その上で、「現実の妹に目を向けよう」というメッセージ性もあり、なおかつ、テキストも良く、読みやすい。
ゲーム内でのヲタ会話は基本痛々しく下品なことが多くて苦手なのですが、
このゲームに関しては会話センスの賜物でしょうか、何度も笑ってしまいました。
この路線でそのまま行ってくれれば良かったのに、とクリアした今は思います。
☆栞ルート
全ての種明かし編となるグランドルート。
このルートでも、テンポの良いテキストや「現実の妹に目を向けよう」というメッセージの方向性は変わらず、
ゲームの面白さは変わりません。
栞もかわいいしね!
ただ、「エロゲヒロインが飛び出してきた!」という設定を消して、「神様」だとか「月吉舞」という設定を追加したのは、マイナス評価です。
なんでこんなもったいない事をしたんでしょうか。
「エロゲヒロインが飛び出してきた!」→「うわーい!!」
→「エロゲヒロインのおかげで、家の雰囲気明るくなったし、妹と仲直りするキッカケがつかめたよ!」
→「お役御免でエロゲヒロイン帰っちゃった。寂しいね。でも、仕方ないよね」
これで、良かったのに!
新設定追加で顕在化したのは、
「なんで神様が、エロゲーヒロインの振りをさせたがるの? おかしくね?」
という大きな疑問。
(「なんで、エロゲーヒロインがPCから出てきたの?」以上に、スルーするのが難しいご都合主義でした)。
そして、
「月吉舞ちゃん、ちっとも活躍してないよね……?」
という問題。
麻衣ちゃんというエロゲーヒロインなら、いるだけで「リアル妹の反存在」としての価値がありますし、
テーマ性を考えてもあれでいいと思います。
ですが、月吉舞ちゃんというリアル女性だったとすると、
「舞ちゃんの自我(麻衣ではなく、生身の舞の性格描写)があまりにも薄く」、
活躍が少ないことも含めて、存在意義が低かったように思えてしまうんです。
最後も、「再婚相手の連れ子」として『お兄ちゃんに再会してほしかったな』と。
自分が「麻衣」であったことは、告げなくても良いので。
このように、設定面での不満は残りましたが、読んでいてストレスを感じた瞬間は1秒もありませんでした。
短いゲームとはいえ、『1秒も退屈な時間がなかった』というのは実に珍しいことで、
この1点を考えても十分高評価に値するゲームだったと思います。
それだけに、最後の宗旨替えが少し残念ではありました。
シナリオ全体を考えると相当大きな粗があるのだが、
プレイ中はあまり気にすることなく楽しむことができた。
まずは点数から。
シナリオ105/150 キャラ 130/150 絵 80/100 音 85/100 その他システム 65/100
印象 +30/+-50 合計 495/650(68位/約160ゲーム中)
ESにつける点数 81
☆麻衣ルート
このルートは、相当なバッドエンドだなと感じました。
というのも、麻衣と栞の人格交換などのネタを通し、麻衣の存在をもって『栞』と『涼』の関係が改善する(家族関係にせよ恋愛関係になるにせよ)、
という流れが出来ていたように見えたのですが、最後は結局「二次元最高ッ!」で終わってしまうからです。
二次元最高ッ! はそれはそれでアリだと思うのですが、栞の気持ちを考えるとやはり少し寂しいものはありますし、涼は麻衣の呪縛に囚われたまま二次元の世界に引きこもってしまいました。
単体でも十分バッドくさいですが、栞ルートまでやるとこのルートが本当に完膚なきまでのバッドエンドだったことに気づきます。
あ、後、胸を後ろから揉むマッサージがエロかった!
☆美紀ルート
妹尾兄妹の絆が見られるこのルート、割と気に入りました。
コンパクトにまとまった話の中に、必要な情報を詰め込んで最後暖かい気持ちにさせるのはさすが。
元々共通ルートの段階から彰のことは気に入っていましたが、ほんといいお兄ちゃんだなと感じます。
美紀も口ではあぁ言いながらも兄を想う心情を垣間見せるシーンがあって、心憎かったなと。
ここまでの2ルートに関しては、大満足でした。
何より秀逸なのが、『エロゲのヒロインが現実に飛び出してきたら?』という、
エロゲーマーの多くが夢に見るシチュエーションを、見事に描いてくれたこと。
これはもう、設定勝ちではないかと思いました。
その上で、「現実の妹に目を向けよう」というメッセージ性もあり、なおかつ、テキストも良く、読みやすい。
ゲーム内でのヲタ会話は基本痛々しく下品なことが多くて苦手なのですが、
このゲームに関しては会話センスの賜物でしょうか、何度も笑ってしまいました。
この路線でそのまま行ってくれれば良かったのに、とクリアした今は思います。
☆栞ルート
全ての種明かし編となるグランドルート。
このルートでも、テンポの良いテキストや「現実の妹に目を向けよう」というメッセージの方向性は変わらず、
ゲームの面白さは変わりません。
栞もかわいいしね!
ただ、「エロゲヒロインが飛び出してきた!」という設定を消して、「神様」だとか「月吉舞」という設定を追加したのは、マイナス評価です。
なんでこんなもったいない事をしたんでしょうか。
「エロゲヒロインが飛び出してきた!」→「うわーい!!」
→「エロゲヒロインのおかげで、家の雰囲気明るくなったし、妹と仲直りするキッカケがつかめたよ!」
→「お役御免でエロゲヒロイン帰っちゃった。寂しいね。でも、仕方ないよね」
これで、良かったのに!
新設定追加で顕在化したのは、
「なんで神様が、エロゲーヒロインの振りをさせたがるの? おかしくね?」
という大きな疑問。
(「なんで、エロゲーヒロインがPCから出てきたの?」以上に、スルーするのが難しいご都合主義でした)。
そして、
「月吉舞ちゃん、ちっとも活躍してないよね……?」
という問題。
麻衣ちゃんというエロゲーヒロインなら、いるだけで「リアル妹の反存在」としての価値がありますし、
テーマ性を考えてもあれでいいと思います。
ですが、月吉舞ちゃんというリアル女性だったとすると、
「舞ちゃんの自我(麻衣ではなく、生身の舞の性格描写)があまりにも薄く」、
活躍が少ないことも含めて、存在意義が低かったように思えてしまうんです。
最後も、「再婚相手の連れ子」として『お兄ちゃんに再会してほしかったな』と。
自分が「麻衣」であったことは、告げなくても良いので。
このように、設定面での不満は残りましたが、読んでいてストレスを感じた瞬間は1秒もありませんでした。
短いゲームとはいえ、『1秒も退屈な時間がなかった』というのは実に珍しいことで、
この1点を考えても十分高評価に値するゲームだったと思います。
それだけに、最後の宗旨替えが少し残念ではありました。