きらりルートをクリアした後、きらりの喪に服していたため、随分時間が空いてしまいました
(4日ぐらい放心していたのは確かですが、その後急に忙しくなった上に、違うゲームに浮気していただけです)。
そんなわけで『キラ☆キラ』再読よーーやく終わりました。
取り掛かってから3か月、随分かかったな……。
「キラ☆キラ」のストーリーは、
1章 学生バンド結成から文化祭まで
2章前半 夏休み、ライブツアー(ヒロイン確定まで)
2章後半 夏休み、ライブツアー(ヒロインごとに展開が違う)
―夢の終わり、現実の始まり―
3章 夏休み後 それぞれの【現実】(個別ルート)
という構成になっています。
1~2章は、多少の困難もありつつ、楽しくバンド生活を描いた学園モノで
そこを受けての3章はとうとう夢のようなバンド生活が終わって、それを受けて各ヒロインとそれぞれの【現実】を生きるお話になります。
今回は再読なのでズルをして3章を真っ先に読んじゃいましたが、明るく楽しいのは1~2章です。
……と言いたいところだけど……1~2章、あんまし面白くないんだよな、これが。
☆1~2章の感想と、(相対的に)ドライな人間関係
「キラ☆キラ」の3章は胸に訴えかけてくる、テーマ性の強い物語なのですが、
1~2章はどうなんだろ。1章はまだいいとして、特に2章は正直微妙な出来だと思います。
美少女3人とバンドを組んで、日本中を旅行しながらライブして、チヤホヤされて、時に困難を乗り越えてという、羨ましいはずの境遇なのにあんまし羨ましくない。
これは結構致命的というか。確かに3章を読んだ後に『1~2章の事を思い返す』と、良い時代だったと思うんですけど、実際に『1~2章を読み返してみる』と大して面白くないというw
まぁ、現実の学生時代もそうかもしれないですけどね。人間は記憶を美化するので。
そういう意味でも『リアルな青春モノ』なのかもしれません。
と、最大限好意的に解釈する事は可能だけど、やっぱり『羨ましい青春モノ』の方が僕は読みたいなw
要所要所良いシーンはあるんです。
たとえば、1章の学園祭ライブのシーンは盛り上がります。
2章の、大阪リベンジライブのシーンも良いですね。……そこぐらいか。
つまり、大きなライブイベントシーンは楽しいし読ませるんですけど、
日常の観光シーン、学生生活シーン、旅行シーンがさほど面白くない。
真面目だからなのかな? それとも、どこか人と距離を置く鹿クンの性格故なのかな?
バンドのシーンは活き活きしてくるし、そもそもバンドやってる時が一番楽しそう。
『気の合う美少女と』バンドをやりたいというよりは、
『バンドをやりたい』(相手がたまたま美少女)という感じなんだよね。
鹿クンのパーソナリティ故にそう見えるのか、バンド>仲間(美少女)なのかはわからないけど。
だから、ルートに入らないと紗理奈ちゃんとはかなり距離が遠いし、バンドを解散したら
『離れ離れになりそうだなぁ』という感想が先に立つ。
これは、物語として悪いとかそういう事じゃないし、鹿クンが悪いわけでもないんだけれど、
「俺たち、一生友達で仲間だよ!」的な、ある種ウェットな『絆』が大好物な僕からすると、
この淡白に見える人間関係は、ちょっと食い足りない。
男性友人キャラの村上との関係が、一番絆が深いように見える。
彼なら主人公がどんな境遇になっても側にいてくれそうだけど、紗理奈やきらりとは疎遠になりそうだし、千絵姉とも年に1~2回顔を合わせる、年の近い親戚程度の付き合いしか継続できなさそう。
で、まぁ、それぐらいの人間関係で良いなら、こんなコミュ障な俺でも現実世界で作れなくはなかったわけだ。
もちろんそれはそれで楽しいし、幸せな時間だったけど、
僕が今まで作れなかった(これから作れると良いですね)『ズっ友』的な絆を求めて読んでしまうと、
まぁ『ドライ』だなぁと。
☆ヒロイン・ルートの話
「キラ☆キラ」という作品を振り返るにあたって、最も印象深いヒロインは、椎野きらり。
穢れた世界に生まれ落ちた天使を連想させる彼女の存在は、やはり一際輝いています。
彼女のルート、きらりルート1(きらり死亡ルート)が一番印象深いルートです。
また、彼女が一番鹿クンにストレートに好意を示してくれる事もあって、
自分が鹿クンの立場なら、流されるように彼女と付き合うかもしれません。
きらりの境遇は重いけれど、きらり自身がハンディを抱えているわけではなくあくまでも
彼女の父親による人災なので(きらりパパに関する感想は、前回の記事で書きました)、
それこそ彼女の父親が亡くなれば解決する問題ではあるのです。それがなかなか、難しいんだけどね。
きらりルート1はそんなきらりが亡くなり、バンドにとり憑かれてしまう鹿之助の姿が取り分け印象的。
それにしても、バイトで月15万稼いでバンドも頑張って、それでも『生活苦』で『不真面目』扱いの日本(少なくともキラキラの中の日本。現実もそうだろうけど)って本当に嫌な国っすねぇ。
結局金持ちの道楽か、学生という『安全圏から』以外から参加しようとすると、身体壊すまで頑張っても生活苦なのかなぁと考えると、本当にシビアで、嫌になりますなぁ。
もっと気楽に、お金が貯まったらサラリーマンを数年休んでバンド組んで、
2年ぐらい活動したらまたお金を貯めるためにサラリーマンに戻るサイクルを繰り返すとか、そういう『夢』があっても良いと思うんだけど、ダメなんかな…って思う。
まぁそれだと『高み』へは行けないかもしれないけど、楽しいじゃない?
そう甘いものではないのは事実でしょうが、もう少し夢を見たいし、夢のある話が読みたいし、
現実ももっと夢のある国であってほしいですね。
まぁ、その過酷な現実がきらりルート1の『パンクさ』と結びついているんだから、難しいところですけども。
単純な好みで言うなら、樫原紗理奈ちゃんかなぁ。
外見も好みだし、パーソナリティ的にも一番僕の好みに近いのは彼女です。
もっとも、僕も人見知りなので鹿クン同様、距離を詰めるのに苦労しそうですが、
それよりも彼女のハンディの方が重いかもなぁ。
不治の病というのはある意味どうしょうもなくて、『人災』であるきらり以上に解決が困難な問題だと思うんですよね。
きらりルートや千絵姉ルートとは違い、ある意味存在そのものが『フィクションのような』紗理奈だけに、3章の個別ルートに入っても、1~2章のストーリーと雰囲気が地続きで『綺麗な恋愛ドラマ』として割と好きなんですが……どうも僕が見た範囲での評価は
きらり>>>>>千絵姉>>紗理奈っぽいですね。
僕は
きらり>>>紗理奈>>千絵姉なんですが。
千絵姉は、取り立てて言う事はない、かなぁ。
一番『現実』に生きている人で、そういう意味でいつまでもコドモでいたい僕(きらりルート1の鹿クンみたいなパーソナリティ)からすると、寂しさはありますね。
千絵姉は、『バンド(青春時代、コドモ時代)』を卒業しちゃうんだなって。
卒業するものとして、バンドを捉えている感じがかなり出ているので。
個人的には、千絵姉は鹿クンよりも、殿谷君とのカップリング・ペアの方がしっくりきました。
(4日ぐらい放心していたのは確かですが、その後急に忙しくなった上に、違うゲームに浮気していただけです)。
そんなわけで『キラ☆キラ』再読よーーやく終わりました。
取り掛かってから3か月、随分かかったな……。
「キラ☆キラ」のストーリーは、
1章 学生バンド結成から文化祭まで
2章前半 夏休み、ライブツアー(ヒロイン確定まで)
2章後半 夏休み、ライブツアー(ヒロインごとに展開が違う)
―夢の終わり、現実の始まり―
3章 夏休み後 それぞれの【現実】(個別ルート)
という構成になっています。
1~2章は、多少の困難もありつつ、楽しくバンド生活を描いた学園モノで
そこを受けての3章はとうとう夢のようなバンド生活が終わって、それを受けて各ヒロインとそれぞれの【現実】を生きるお話になります。
今回は再読なのでズルをして3章を真っ先に読んじゃいましたが、明るく楽しいのは1~2章です。
……と言いたいところだけど……1~2章、あんまし面白くないんだよな、これが。
☆1~2章の感想と、(相対的に)ドライな人間関係
「キラ☆キラ」の3章は胸に訴えかけてくる、テーマ性の強い物語なのですが、
1~2章はどうなんだろ。1章はまだいいとして、特に2章は正直微妙な出来だと思います。
美少女3人とバンドを組んで、日本中を旅行しながらライブして、チヤホヤされて、時に困難を乗り越えてという、羨ましいはずの境遇なのにあんまし羨ましくない。
これは結構致命的というか。確かに3章を読んだ後に『1~2章の事を思い返す』と、良い時代だったと思うんですけど、実際に『1~2章を読み返してみる』と大して面白くないというw
まぁ、現実の学生時代もそうかもしれないですけどね。人間は記憶を美化するので。
そういう意味でも『リアルな青春モノ』なのかもしれません。
と、最大限好意的に解釈する事は可能だけど、やっぱり『羨ましい青春モノ』の方が僕は読みたいなw
要所要所良いシーンはあるんです。
たとえば、1章の学園祭ライブのシーンは盛り上がります。
2章の、大阪リベンジライブのシーンも良いですね。……そこぐらいか。
つまり、大きなライブイベントシーンは楽しいし読ませるんですけど、
日常の観光シーン、学生生活シーン、旅行シーンがさほど面白くない。
真面目だからなのかな? それとも、どこか人と距離を置く鹿クンの性格故なのかな?
バンドのシーンは活き活きしてくるし、そもそもバンドやってる時が一番楽しそう。
『気の合う美少女と』バンドをやりたいというよりは、
『バンドをやりたい』(相手がたまたま美少女)という感じなんだよね。
鹿クンのパーソナリティ故にそう見えるのか、バンド>仲間(美少女)なのかはわからないけど。
だから、ルートに入らないと紗理奈ちゃんとはかなり距離が遠いし、バンドを解散したら
『離れ離れになりそうだなぁ』という感想が先に立つ。
これは、物語として悪いとかそういう事じゃないし、鹿クンが悪いわけでもないんだけれど、
「俺たち、一生友達で仲間だよ!」的な、ある種ウェットな『絆』が大好物な僕からすると、
この淡白に見える人間関係は、ちょっと食い足りない。
男性友人キャラの村上との関係が、一番絆が深いように見える。
彼なら主人公がどんな境遇になっても側にいてくれそうだけど、紗理奈やきらりとは疎遠になりそうだし、千絵姉とも年に1~2回顔を合わせる、年の近い親戚程度の付き合いしか継続できなさそう。
で、まぁ、それぐらいの人間関係で良いなら、こんなコミュ障な俺でも現実世界で作れなくはなかったわけだ。
もちろんそれはそれで楽しいし、幸せな時間だったけど、
僕が今まで作れなかった(これから作れると良いですね)『ズっ友』的な絆を求めて読んでしまうと、
まぁ『ドライ』だなぁと。
☆ヒロイン・ルートの話
「キラ☆キラ」という作品を振り返るにあたって、最も印象深いヒロインは、椎野きらり。
穢れた世界に生まれ落ちた天使を連想させる彼女の存在は、やはり一際輝いています。
彼女のルート、きらりルート1(きらり死亡ルート)が一番印象深いルートです。
また、彼女が一番鹿クンにストレートに好意を示してくれる事もあって、
自分が鹿クンの立場なら、流されるように彼女と付き合うかもしれません。
きらりの境遇は重いけれど、きらり自身がハンディを抱えているわけではなくあくまでも
彼女の父親による人災なので(きらりパパに関する感想は、前回の記事で書きました)、
それこそ彼女の父親が亡くなれば解決する問題ではあるのです。それがなかなか、難しいんだけどね。
きらりルート1はそんなきらりが亡くなり、バンドにとり憑かれてしまう鹿之助の姿が取り分け印象的。
それにしても、バイトで月15万稼いでバンドも頑張って、それでも『生活苦』で『不真面目』扱いの日本(少なくともキラキラの中の日本。現実もそうだろうけど)って本当に嫌な国っすねぇ。
結局金持ちの道楽か、学生という『安全圏から』以外から参加しようとすると、身体壊すまで頑張っても生活苦なのかなぁと考えると、本当にシビアで、嫌になりますなぁ。
もっと気楽に、お金が貯まったらサラリーマンを数年休んでバンド組んで、
2年ぐらい活動したらまたお金を貯めるためにサラリーマンに戻るサイクルを繰り返すとか、そういう『夢』があっても良いと思うんだけど、ダメなんかな…って思う。
まぁそれだと『高み』へは行けないかもしれないけど、楽しいじゃない?
そう甘いものではないのは事実でしょうが、もう少し夢を見たいし、夢のある話が読みたいし、
現実ももっと夢のある国であってほしいですね。
まぁ、その過酷な現実がきらりルート1の『パンクさ』と結びついているんだから、難しいところですけども。
単純な好みで言うなら、樫原紗理奈ちゃんかなぁ。
外見も好みだし、パーソナリティ的にも一番僕の好みに近いのは彼女です。
もっとも、僕も人見知りなので鹿クン同様、距離を詰めるのに苦労しそうですが、
それよりも彼女のハンディの方が重いかもなぁ。
不治の病というのはある意味どうしょうもなくて、『人災』であるきらり以上に解決が困難な問題だと思うんですよね。
きらりルートや千絵姉ルートとは違い、ある意味存在そのものが『フィクションのような』紗理奈だけに、3章の個別ルートに入っても、1~2章のストーリーと雰囲気が地続きで『綺麗な恋愛ドラマ』として割と好きなんですが……どうも僕が見た範囲での評価は
きらり>>>>>千絵姉>>紗理奈っぽいですね。
僕は
きらり>>>紗理奈>>千絵姉なんですが。
千絵姉は、取り立てて言う事はない、かなぁ。
一番『現実』に生きている人で、そういう意味でいつまでもコドモでいたい僕(きらりルート1の鹿クンみたいなパーソナリティ)からすると、寂しさはありますね。
千絵姉は、『バンド(青春時代、コドモ時代)』を卒業しちゃうんだなって。
卒業するものとして、バンドを捉えている感じがかなり出ているので。
個人的には、千絵姉は鹿クンよりも、殿谷君とのカップリング・ペアの方がしっくりきました。