2021年10月

アオナツライン 感想(バレあり)

82点。

非常に丁寧に作られた、等身大で繊細な物語。『こじんまりとした良作』の域は出ていないかもしれないが、それもまたよし。



登場人物の描かれ方や関係性が良い意味で、『エロゲチックではなく』、リアリティがあり、非常に居心地が良いゲームでした。
江の島、湘南を舞台にした男2、女3の5人グループの、『こんな青春を送りたかった』リア充物語。

僕が『青春ゲーム』を評価するポイントは、自分もこんな素敵な仲間に混ざりたい、と思えるかどうかなんですが、その意味では本作アオナツラインは十分に良作だったと思います。

反面弱点となるのは、個別シナリオ面の弱さと、立ち絵キャラ数やプレイ時間も含めた『小さくまとまっている点』。
物語に壮大さや驚きはなく、どこまでも緩やかなシナリオが続いていきます。
とはいえ、飽きが来る前に終わるボリュームではありますのでその点は問題ないですし、そういう大掛かりな設定を抜きにこれだけ丁寧に物語を紡いでくれたことに拍手さえ送りたいのですが、
それでも多少物足りなさが残ったのは事実。

会社もライターも違いますが、Pulltopの「見上げてごらん、夜空の星を」にプレイ感覚が似ており(非常なまでの居心地の良さと、個別ルートの弱さ)、見上げて(83点)との比較で本作には82点をつけました。


☆椎野ことね  評価 B₋

出会った頃は、スクールカースト上位と『イマドキ』に憧れる、
感じが悪くしょうもない女の子だったことねでしたが、『成長モノ』として読むなら一番成長した女の子です。

ただ漠然と『芸能人』に憧れるようなことねは、自分の特性すらよくわからずにいましたが、物語が進むうちにアイドルではなく、歌手やモデルといった、自分の個性を強く発揮できる芸能人になりたいという夢を強くしていきます。
割とトントン拍子に進んで、「俺たちの戦いはこれからだ」エンドという事もあって、コメントしづらいルートですが、(比較するのもどうかと思いますが)7月にプレイした『Musicus』と比べると随分と優しい世界でした。


これは本作全体にも言える事なのですが、千尋がこだわる『夏休みの計画』という言葉がやや浮き上がっているのが謎でもあり、
それ以上にその夏休み計画が「ことねの芸能人計画」で本当に良かったのかは、激しく謎。

確かにことねにとっては夢を追いかける素晴らしい時間になったでしょうし、恋人であるたっくんにとってもまぁいいかもしれませんが、他の3人は本当にそれで良かったん?


恋人になった後のことねはだいぶ成長しましたが、それでもまだちょっと軽薄というか、ツマらない価値観で生きているように見える部分もあり、それほど好きになれなかったのもマイナス。
まぁ、高校1年ですので、これから成長してくれるとは思いますけども。
更に言えば、美少女揃いのグループですので、ことねのメイク技術や『イマドキさ』があまり印象に残らないのも事実。

あと、東京デートが全部原宿なのは、背景画像の問題でしょうか……。
(他にも遊べる場所たくさんあるでしょww)
それと、原宿って、そんなに若者の街だとは思っていなかったなぁ……。
結構安い服屋とかあるし、渋谷とかと違ってアウェイ感は少ないので、ちょっと意外でした。


個人的に一番の山場は、クソ発言を連発することねに対して、千尋がキレた共通ルートでしたね。
僕が思っていた事を全部言ってくれて、胸がスッとしました。


☆仲手川結 評価 B

結ちゃんが最高に可愛すぎた。
おしとやかなお嬢さまでありながら、惚れた男を追いかけて転校までする行動力もあり、頭もキレて、しかもエロくて、なにこの最高な娘。
たっくんじゃなくて俺と結婚してくれーーーーー!!

シナリオ面は、まぁ……。

たっくんは、未来の芸能人候補と付き合うことねルートでも、メンヘラ化していましたが、
結ルートでも引き続きメンヘラ化してしまいます。
今までも『3人グループの中で1人だけ場違い』という失礼な評価を受けていたたっくんだけに、自分に自信がなくメンヘラをこじらせてしまうのは致し方なし
(読んでいて面白いかどうかはともかくとして、自然ではあると思います)。

ただ、付き合って1か月で将来のことまで心配しなくてもいいのになぁとは思いましたw
あと、このルートのことねは冷たいですねぇ。冷たいというか、本当に主人公たちのグループは『単なる腰掛け』だったのかなぁと寂しくなりました。

あれ、このルートでの夏休みの計画ってなんでしたっけ……江の島フェス?




☆向坂海希 評価 B

海希を最後に回した方が良い、という評判は聞いていましたし、たっくん・千尋との関係上もそうだろうなと思ったので最後にしましたが……期待が大きすぎたかなぁ。
「つよきす」のカニルートみたいな話でした。
比較対象がつよきすな時点で、シナリオゲー評価としては微妙です。

中学時代の海希は酷いなぁと感じますが、これもまぁリアリティはあるかなと感じました。
あぁいう窮屈なカーストが嫌になって、高校生になってからは周囲を気にしない今の海希さんになったんでしょうね。

最後、綺麗な終わり方だとは思いますし、カップルができたことでグループが崩壊することは往々にしてあると思いますが、千尋があそこまで劇的に離れていくのはちょっと違和感がありましたね。
今生の別れのような雰囲気を漂わせていましたが、別に暇な時にまた遊べばいいんちゃうの? 無理?
確かにバスケ部とかで、今までどおりとはいかないでしょうけど。
3人グループなら解散もあり得たでしょうが、『残念仲間』のことねや結もいるのだから、大丈夫な気もするのですが。
……ことねはグループを離れちゃうかもしれませんけどね。結は……いてくれますよね??



☆総評

短文感想で書いた内容と同じになりますが、『こじんまりとした良作』でした。
『キャラクター描写・雰囲気は素晴らしく』、『シナリオは白けるようなものではないが、パンチ不足』。
仲手川結ちゃんが最高にかわいい。


というわけで私feeは今すぐ仲手川結ちゃんと結婚してきます。挙式は明日な!

「信長の野望・創造PK」を少しだけやりました

☆前置き

KOEIのシミュレーションゲームは「三国志」シリーズをやっていますが、「信長の野望」は初めてです。
最近、司馬遼太郎作品をいくつか読み、歴史熱が高まっているので手に取ってみました。

「三国志」と違い、各大名を網羅する小説作品はないので、知らない大名は本当に知らないですね。

「国盗り物語」(道三・信長)、「覇王の城」(家康)、「関ヶ原」(家康・三成)、
「影武者徳川家康」(関ヶ原~大阪冬の陣)辺りまでの流れはこれらの作品でなんとなくわかってはいるのですが、まだまだ勉強不足です。
こういうのは、知っているか知らないかで、楽しさが大きく変わるのでもっと知りたいのですが……
「伊達政宗」だけで山岡荘八先生の8巻本を読むとか、「武田信玄」だけでも新田次郎先生の分厚い4巻本を読むとか、そんな調子だとちょっとキツそうです。


さて、「三国志」シリーズでもそうですが、序盤の自領をきちんと治められる間は楽しいのですが、
自領が拡大していって一つ一つ見ていられなくなると、途端にプレイも雑になって楽しくなくなります。

このゲームは、支城と呼ばれるものも含めて恐ろしい城数があり、おまけに直轄領から離れると委任軍団になってしまうので、こうなるともう勝手にやってくれ……という気持ちになってしまいます。

また、道路整備が非常に面倒くさいのと、山奥の城は非常にストレスが溜まるというのが「三国志」とは少し違うところでしょうか。
上杉謙信は山奥がしんどくて断念しました。


そんなわけで、簡単に取れそうな大名録と、1582年1月の信長を操作して(本能寺の変は起こさずに)3時間ぐらいでクリアしました。


トロフィーコンプは最初から諦めているのであれですが、1582年1月信長なんていう既に勝ち確な勢力じゃなく、普通に本城1~2ぐらいの状態から攻略をしたいような……最終的には委任軍団が暴れるだけになるので、もうこれでいいような、そんな気持ちです。
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