過去の移籍なので後出しっぽく感じる方もいるかもしれませんが、後出しではなく、
獲得当初から疑問だった移籍と、思いのほかうまくいかなかった移籍はきちんと分けて書いていきたいです。
記憶で書いているだけなので、たくさん漏れはあると思います。
★愚かな移籍
☆ ズラタン・イブラヒモビッチ(バルセロナ) 移籍金97億円+エトー
バルセロナで長らく活躍していたエトー。彼の価値だけでも当時の相場で恐らく70憶円以上はあったはず。そこに97億円までつけて獲得したイブラヒモビッチは、バルセロナにいなかった基準点型CFとして期待されていました。
が、それにしたって『エトーのままでいいじゃん』と思った方は僕を含め、大勢いたのではないでしょうか? 結果はクラシコでゴールを決めたものの、全くチームに馴染めず、1年で退団。
そのうえ、自分が輝けなかったのは監督のせいだ、といつまでも粘着しているのはイブラヒモビッチ本人のエゴの大きさも見えてしまい、情けないです。
☆ ウスマヌ・デンベレ(バルセロナ) 移籍金168憶円
ネイマールを高額でパリに売って、調子に乗ってしまったバルセロナはその夏、愚かな移籍を連発しますが、一番愚かだと感じたのはデンベレの移籍です。
この選手、サンテチエンヌでもドルトムントでも素行に問題があり、『問題児』であることは周知の事実でした。その選手に168億円は、頭がおかしいです。
結果、デンベレはバルセロナでも問題行動を起こし続け、ピッチに立てば単発的に活躍するものの、終始故障がちで通して活躍したシーズンは1シーズンもありませんでした。
類例・関連例 〇 フィリッペ・コウチーニョ(バルセロナ) 移籍金218億円
デンベレと同じ夏に行なった移籍で、これも愚かな移籍に入れてもいいかもしれません。
個人的に、コウチーニョには結構期待していたので『愚か』というよりは、
『結果的に失敗』移籍と考えているのですが、まぁそれにしたって218億円はないわな。
結果、デンベレ以上に輝けず、ブラジル代表からも漏れるようになってしまいました。
この時期の愚かなオペレーションのせいで、バルセロナは現在多額の借金を抱えています。
☆ 二コラ・ペペ(アーセナル) 移籍金94億円
長年ケチで有名だったアーセナルですが、この2年ほど前から大型移籍を開始します。
しかし、このぺぺほど疑問の残る移籍はなかったのではないでしょうか。
レベル的に劣るフランスリーグで、1シーズン活躍しただけの選手に94億円とは。
当然のことながら、全く輝けずじまいでした。
類例・関連例 〇 マリアン・シャマフ&パク・チュヨン(アーセナル)
こちらはケチ時代にフランスリーグから獲得した両FW。
安かろう悪かろうの見本例で、最初から期待できず、やっぱりねで終わった移籍でしたが、まぁ移籍金も大してかかっていないので無罪。
なお、最初から期待していなかったフランスリーグからのルートでは、コシールニ―が大ヒット例。
☆ ミラレム・ピアニッチ+16億円(バルセロナ)⇔アルトゥール(ユベントス)
『帳簿上の理由』という不正会計臭がムンムン漂ってくる、金欠クラブ同士の不可解トレード。
ピアニッチもアルトゥールも、それぞれの所属クラブでそれなりに活躍していたのに、
交換された途端に両者とも出番を失ったことも含め、誰も得をしなかったトレードです。
☆ ピエール・エメリク・オーバメヤン(チェルシー) 移籍金17億円
ベテランとはいえ、オーバメヤンほどの選手を17億円でとれたので良かったね。
と思ったら、わずか5日後にオーバメヤンを呼んだトゥヘル監督を解任。
その後はほぼ出番なく、誰も得をしない移籍に。
☆? ミハイル・ムドリク(チェルシー) 移籍金139億円
ウェズレイ・フォファナ(チェルシー) 移籍金120億円
去年獲得したばかりなので、愚かではない移籍になるかもしれません。
しかし、ここから大化けしない限り、100億円を超えるほどの選手とは到底思えません。
これはバディアシル(54億円)にも当てはまります。
エンソ・フェルナンデスも入れようか迷いましたが、彼はワールドカップで新人賞を取った直後の加入、カンテなどの故障で薄くなった中盤底のポジションということで一応入れないでおきます。
(失敗しても、愚かな移籍ではなく、失敗移籍にしようと思います)
類例・関連例 ケパ・アリサバラガ(チェルシー) 移籍金102億円
ラスムス・ホイルンド(マンU) 移籍金130億円
個人的にアリサバラガは悪いGKではなかったと思います。
しかし、高すぎるんですよ。これが30億ぐらいだったら頷いていたのですが。
チェルシーはお金の使い方が下手すぎます。
マンUに足りないのはCF。という事情を考えても、セリエAでビッグクラブにいたわけでも、得点王争いに絡んだわけでもない若手FWに130億円は高すぎる。
★失敗移籍
☆ カカー(レアル・マドリ―) 移籍金94億円
レアル・マドリーは伝統的にスーパースターを集めたがるチームです。
当時世界最高レベルのチャンスメイカーで、順応性もありそうだったカカーの獲得は、
成功するのではないかと個人的に思っていましたが、なんと見事に大失敗。
同時期に獲得したクリスチアーノ・ロナウドの方が、期待値は低かったはずですが、評価は逆転してしまいました。
レアルは、青田買いをすることでも知られていて、特にスペイン人選手ではセルヒオ・ラモスなどわずかの成功例を除いて失敗ばかりです(カナレス、イジャラメンディ、オドリオソラなど)。
今シーズンのレンタル復帰ブラヒム・ディアスも多分この分類ですね。
外国人選手では、イグアイン、ガライ、ベンゼマ、バルベルデ、ロドリゴ、マルセロ、ヴィニシウスなどなかなかのヒット率を誇っていますが、数少ない失敗例はヌーリ・シャヒンでしょうか。
これらの移籍の悲しいところは、レアル移籍を機にキャリアの下り坂をたどる選手が異様に多いのです。カナレスなどはよく持ち直した方ですが、それでもスペイン代表でのビッグトーナメント出場には至りませんでした。
類例・関連例 エデン・アザール(レアル・マドリー) 移籍金156億円
チェルシーで大ブレイクし、ベルギー代表でも中核になっていたアザールの獲得も、レアルらしい補強ですが、こちらも大失敗に終わりました。
☆アンドリー・シェフチェンコ(チェルシー) 移籍金61憶円
チェルシーほどFWの獲得に失敗し続けるチームも珍しいです。
チェルシーは代々、イタリア系のサッカーをする監督が務めており(例外はイタリア人のサッリ。イタリア人でありながら、イタリア的ではないというのも語彙がおかしいですが、伝わると思うw)
ミランで大活躍していたシェフチェンコもフィットすると思ったのですが、見事に失敗。そのまま消えてしまいました。
類例・関連例 フェルナンド・トーレス(チェルシー) 移籍金67億円
ロメル・ルカク(チェルシー) 移籍金149億円
シェフチェンコと同じく、全く輝けなかったチェルシーのFWです。
この2人と比べるとややマシな位置にいるティモ・ヴェルナーも含めて、FWの当たりは近年ではドログバぐらいしか思いつきません。
☆ネイマール(パリ・サンジェルマン) 移籍金290億円
『愚か』にするか、『失敗』にするか迷いましたが、パリ・サンジェルマンCL制覇のピースとして期待されていたはずなので、『失敗』で。
パリ・サンジェルマンはフランスリーグ優勝は当たり前のチーム。
ネイマールがいようがいまいが優勝できる戦力です。
それでも290億払ったのは当然欧州制覇を目指していたからでしょうが、
何が失敗かって、ネイマールはいつも決勝トーナメントが行われる2~4月に怪我をするんです。
別競技のNBAではクリス・ポールという類例がいますが、
とにかく大事な時にいないんじゃ獲得した意味がありません。
☆リバウド(ミラン)
これだけのスーパースターが、全然輝けなかっただと!? という意外な結末を迎えたのがこのカテゴリー。しかもそのあと、選手本人のキャリアも下降線を辿るのが悲しい。
移籍金が安かったりフリー移籍だったりするので、(給与は外部にあまり漏れないのでわかりませんが)それほど損をしていないのが救い。
類例・関連例 マリオ・ゲッツェ(バイエルン)
こんな感じでしょうか。他にもまだまだありそうですが、記憶を限りに適当に書き散らしました。