著者はリチャード・マシスン。評価はA。
ウィル・スミス主演の映画版(評価 C-)が有名なのが、かわいそうに思えるくらいの良作。
あの映画は、設定のほんの一部だけを借り受けたパロディでしかない。
なぜニンニクなのか、なぜ十字架なのか、なぜ杭なのか。
吸血鬼の生態を徹底的に解明しようと試みた作品であり、一人称・三人称の使い分けによって
巧みに主人公の心理を描き出した上質のサイコホラー作品でもある。
ラスト、主客が転倒する。
恐怖の存在であったはずのドラキュラが多数派を占めるにつれ、唯一の生き残りである主人公こそが、
ドラキュラにとっての『ホラー伝説』となる。
余談だが、スティーブン・キングの「シャイニング」をオマージュしたという小野不由美の「屍鬼」は、
「シャイニング」よりもむしろ、「アイ・アム・レジェンド」に似ている。
あの極めて低レベルな映画版ではなく、ぜひ小説版を読んでもらいたい。
心からそう思う。
ウィル・スミス主演の映画版(評価 C-)が有名なのが、かわいそうに思えるくらいの良作。
あの映画は、設定のほんの一部だけを借り受けたパロディでしかない。
なぜニンニクなのか、なぜ十字架なのか、なぜ杭なのか。
吸血鬼の生態を徹底的に解明しようと試みた作品であり、一人称・三人称の使い分けによって
巧みに主人公の心理を描き出した上質のサイコホラー作品でもある。
ラスト、主客が転倒する。
恐怖の存在であったはずのドラキュラが多数派を占めるにつれ、唯一の生き残りである主人公こそが、
ドラキュラにとっての『ホラー伝説』となる。
余談だが、スティーブン・キングの「シャイニング」をオマージュしたという小野不由美の「屍鬼」は、
「シャイニング」よりもむしろ、「アイ・アム・レジェンド」に似ている。
あの極めて低レベルな映画版ではなく、ぜひ小説版を読んでもらいたい。
心からそう思う。