評価は A-。
でも、この小説がA-というのは、僕にとっては実は凄いことなのです。
というのも、僕は冒険小説・スパイ小説というものが大の苦手で、この本も実はちっとも期待せずに手を取ったからです。
アリステア・マクリーン、デズモンド・バグリィ、ジャック・ヒギンズ、ハモンド・イネス。
彼らの作品を20冊弱は読んでいますが、A-以上の評価をつけたことってあったかしら。
大半がCやDなのです。
何が原因かと言いますと、どうも『男くさすぎる』、『硬派すぎる(公私で言うなら、公の部分ばかりで私がほとんどないキャラ設定)』、『基本的にバトルものだけど、僕はバトル自体にはさほど興味がない』という3点セットがネックになっており、どうにも感情移入が出来ないのですね。
そんな僕の好きな冒険小説・スパイ小説作家といえば、ディック・フランシスやロバート・ラドラムあたりでしょうか。
ただ、僕が好きな彼らの作品は軍隊モノではないのです。
そこで、今作なのですが、主人公の設定が素晴らしかったです。
冷酷無比な殺し屋でありながら、惚れた女を殺すことができないという人間味が、際立っていました。
どんな相手をも殺してきたのに、まさか非力(なはずの)民間人女性に殺されてしまうなんて、と読んだ後しみじみとしてしまいました。
ところどころ挟まる、ヒトラーとドイツ情報部&軍のやりとりも、作品の緊迫感を高めてくれていますし、
主人公視点で描かれている部分は主人公に共感でき、ヒロイン視点で描かれている部分は逆に主人公を恐るべき敵として、ハラハラしながら読めたりと、「一体どっちを応援して読んでるんだよ!」と我ながらツッコミたくなる稀有な体験もさせていただけました。
面白かったです、本当に。
でも、この小説がA-というのは、僕にとっては実は凄いことなのです。
というのも、僕は冒険小説・スパイ小説というものが大の苦手で、この本も実はちっとも期待せずに手を取ったからです。
アリステア・マクリーン、デズモンド・バグリィ、ジャック・ヒギンズ、ハモンド・イネス。
彼らの作品を20冊弱は読んでいますが、A-以上の評価をつけたことってあったかしら。
大半がCやDなのです。
何が原因かと言いますと、どうも『男くさすぎる』、『硬派すぎる(公私で言うなら、公の部分ばかりで私がほとんどないキャラ設定)』、『基本的にバトルものだけど、僕はバトル自体にはさほど興味がない』という3点セットがネックになっており、どうにも感情移入が出来ないのですね。
そんな僕の好きな冒険小説・スパイ小説作家といえば、ディック・フランシスやロバート・ラドラムあたりでしょうか。
ただ、僕が好きな彼らの作品は軍隊モノではないのです。
そこで、今作なのですが、主人公の設定が素晴らしかったです。
冷酷無比な殺し屋でありながら、惚れた女を殺すことができないという人間味が、際立っていました。
どんな相手をも殺してきたのに、まさか非力(なはずの)民間人女性に殺されてしまうなんて、と読んだ後しみじみとしてしまいました。
ところどころ挟まる、ヒトラーとドイツ情報部&軍のやりとりも、作品の緊迫感を高めてくれていますし、
主人公視点で描かれている部分は主人公に共感でき、ヒロイン視点で描かれている部分は逆に主人公を恐るべき敵として、ハラハラしながら読めたりと、「一体どっちを応援して読んでるんだよ!」と我ながらツッコミたくなる稀有な体験もさせていただけました。
面白かったです、本当に。