「ルートダブル」PC版のプレイを開始しました。
√Aをクリアした現段階での点数は84点。
名作かどうかはまだ何とも言えませんが、名作になりうるポテンシャルを十分秘めている作品だと思います。
特に感心したのは、徹底して主人公を苦境に立たせる、容赦のない展開でしょうか。
一つの危機を乗り越えてもすぐ次の危機、救われたと見せかけて突き落とす、このマゾっぷりはなかなかに過酷で、息つく暇を与えません。
ここまで畳み掛けてくる作品は、ノベルゲーでもなかなか類を見ないと思います。
それを可能にしたのは、一つには『時間の凝縮』でしょうか。
√Aはゲーム内時間においてわずか8時間程度の物語であり、その時間内において常に危機と隣り合わせであるからこそ、この緊迫感を出せたのだと思います。
また、SSSシステムも(一部気になる点はありますが)面白いシステムですね。
このシステムでは、『誰を信頼し、誰を信頼しないか』、『誰の意見を取り入れ、誰の意見を取り入れないか』を、旧来のデジタルな選択肢(「Aを信じる」、「Bを信じる」といった)ではなく、アナログ感を取り入れている(誰をどのくらい信用するか、キャラごとに9段階から選べる)点が面白いと感じます。
一方で、*1わかりにくい部分もあったり、*2物語展開上仕方なく選ばされる『信頼』もあったりと、
欠点もないわけではありません。
システムが重すぎるのはどうかなと思いました。
炎の演出や、ムービー再生時には非常に重くなります。
特にムービー再生時には、応答しなくなってしまうことも多々ありました。
僕のPCが安物というのは確かですが、これでも去年10月(つまり、ルートダブルが発売されて以降)に買い換えたPCなんですよね。
基本テキストベースのゲームに、そこまでのマシンスペックを要求する意味もよくわかりませんし、
炎に関しては、オプションで演出カットができるようにしてほしかったです。
さて、物語自体、√Aだけではまだ事件の全貌が見えません。
物語中、何度も「誰が怪しい」、「誰が怪しくない」で揺れましたが、ここでは敢えて√A終了時の僕の登場人物への雑感を挙げておきます。かなり感覚的なもので、論理的なものを期待してはいけません。
多分、間違えまくっていますが、それもまた良いかなと。
では、エニアグラム順に。
【宇喜多:完全主義者】
ラボ側の人物ということだけでも怪しい上に、渡瀬に対して根深い不信を抱いているため、渡瀬視点から見ると印象の良くない人物。彼が単独行動をとっている間に爆発騒ぎが起きたりと、ぶっちゃけかなり怪しいにも関わらず、自己弁護ではなく他者攻撃(渡瀬への批判)に終始する。ただ、怪しすぎる人物は犯人ではない法則も。35でこの顔は老けすぎw
【ましろ:献身家】
√Aではほとんど登場しないため材料不足。だが、高校生メンバーの中で最も善良そうに見える。イラスト見る限り一番好み。
【恵那:達成者】
はじめ登場してきた時はウザかったが、段々と頼りになる面を見せ始める。渡瀬に対して不信を煽ったり信頼を表明したりと、渡瀬の心を揺さぶる発言を繰り返していた印象があり、僕視点では少々怪しい。ただ、不信を煽る発言も、一般論の範囲内ではあるが。渡瀬視点では、印象の良い人物。
【サリュ:芸術家】
√Aでは突然渡瀬に襲いかかってくる殺人鬼のような人物。当然、渡瀬視点では印象が良くない。徹底して渡瀬を敵視するのは、誤解なのか、スケープゴートに仕立てあげたいのか、それとも本当に渡瀬が凶悪犯なのか。ちなみに僕自身のエニアグラムはサリュと同じ、タイプ4である。誰も聞いてないって?すみません。
【渡瀬:研究者】
√Aの主人公。目下、最も怪しげな人物である。怪しすぎる人物は犯人ではない、というお約束もあるにはあるが。行動自体は僕視点から見れば理に適ったものであり、主人公という立場を立派に勤め上げた。
【風見:忠実家】
渡瀬視点から見ると、極めて頼りになる副官&パートナー。彼女の行動&発言は、序盤から実に信頼できるものだった。怪しくなさすぎて逆に怪しいということもあるかもしれないが。
【夏彦:楽天家】
渡瀬視点から見ると、ろくに説明もせず命令調のテレパシーを送りつけてくる怪しい人物。渡瀬の記憶喪失は、彼の能力では?と疑っている。夏彦が相手を意のままに操るために消したというよりは、凶悪犯である渡瀬を封じるために消した可能性の方が高そうだが。
【守部:統率者】
統率者というエニアグラムが嘘のような忠犬ぶり。かなりの直情家で、感情を暴走させる印象がある。周囲に影響され、嘘を信じて暴走するような危うさを感じるが、故に黒幕的な立場ではないとも思う。にしても、変貌が急すぎるだろw どちらかというと、ラスボスにいいように操られて手先に回ってしまうタイプ。味方としては、頼りになるキャラではあるし、根は良い人だと思われる。
【悠理:調停者】
大事なはずのADを壊したり、すぐにいなくなるなど、渡瀬視点ではかなりのお荷物キャラで、ぶっちゃけ少々ウザかった。もちろん、渡瀬=凶悪犯という図式に当てはめれば、彼女の行動はおかしなものではないのだが。OPなどを見ても、メインと言えるほどのポジションにいるので、黒幕ではないんじゃないかな?(メタ推理すみません)
まぁ、好き放題書いている上に、多分かすりもしませんけど、√A終了時の雑感はこんな感じになります。
かなり楽しめている様子が伝わってくれれば、と思います。
*1 例:風見「渡瀬が心配です。渡瀬を優先しましょう」。渡瀬「風見が心配です。風見を優先しましょう」。
風見と渡瀬、どちらの好感度を高めるかが問われるわけだが、『風見の安全を優先したい』場合、
風見への好感度を上げるべき(安全を優先するくらい大事)なのか、渡瀬への好感度を上げるべき(渡瀬の意見を重視して、風見を助けよう)なのかがわかりづらい。ちなみに後者だったようだが、僕は間違えた。
*2 これはパニックものである以上仕方ないのだが、どう考えても信用できない人物への信頼度を高くしておかないと、DEAD ENDへ直行することが多い。結果、プレイヤーである僕自身は信頼していないのに、主人公は相手を信頼するという、『センシズ・シンパシー・システム』の名前とは裏腹な状況が頻発する。
√Aをクリアした現段階での点数は84点。
名作かどうかはまだ何とも言えませんが、名作になりうるポテンシャルを十分秘めている作品だと思います。
特に感心したのは、徹底して主人公を苦境に立たせる、容赦のない展開でしょうか。
一つの危機を乗り越えてもすぐ次の危機、救われたと見せかけて突き落とす、このマゾっぷりはなかなかに過酷で、息つく暇を与えません。
ここまで畳み掛けてくる作品は、ノベルゲーでもなかなか類を見ないと思います。
それを可能にしたのは、一つには『時間の凝縮』でしょうか。
√Aはゲーム内時間においてわずか8時間程度の物語であり、その時間内において常に危機と隣り合わせであるからこそ、この緊迫感を出せたのだと思います。
また、SSSシステムも(一部気になる点はありますが)面白いシステムですね。
このシステムでは、『誰を信頼し、誰を信頼しないか』、『誰の意見を取り入れ、誰の意見を取り入れないか』を、旧来のデジタルな選択肢(「Aを信じる」、「Bを信じる」といった)ではなく、アナログ感を取り入れている(誰をどのくらい信用するか、キャラごとに9段階から選べる)点が面白いと感じます。
一方で、*1わかりにくい部分もあったり、*2物語展開上仕方なく選ばされる『信頼』もあったりと、
欠点もないわけではありません。
システムが重すぎるのはどうかなと思いました。
炎の演出や、ムービー再生時には非常に重くなります。
特にムービー再生時には、応答しなくなってしまうことも多々ありました。
僕のPCが安物というのは確かですが、これでも去年10月(つまり、ルートダブルが発売されて以降)に買い換えたPCなんですよね。
基本テキストベースのゲームに、そこまでのマシンスペックを要求する意味もよくわかりませんし、
炎に関しては、オプションで演出カットができるようにしてほしかったです。
さて、物語自体、√Aだけではまだ事件の全貌が見えません。
物語中、何度も「誰が怪しい」、「誰が怪しくない」で揺れましたが、ここでは敢えて√A終了時の僕の登場人物への雑感を挙げておきます。かなり感覚的なもので、論理的なものを期待してはいけません。
多分、間違えまくっていますが、それもまた良いかなと。
では、エニアグラム順に。
【宇喜多:完全主義者】
ラボ側の人物ということだけでも怪しい上に、渡瀬に対して根深い不信を抱いているため、渡瀬視点から見ると印象の良くない人物。彼が単独行動をとっている間に爆発騒ぎが起きたりと、ぶっちゃけかなり怪しいにも関わらず、自己弁護ではなく他者攻撃(渡瀬への批判)に終始する。ただ、怪しすぎる人物は犯人ではない法則も。35でこの顔は老けすぎw
【ましろ:献身家】
√Aではほとんど登場しないため材料不足。だが、高校生メンバーの中で最も善良そうに見える。イラスト見る限り一番好み。
【恵那:達成者】
はじめ登場してきた時はウザかったが、段々と頼りになる面を見せ始める。渡瀬に対して不信を煽ったり信頼を表明したりと、渡瀬の心を揺さぶる発言を繰り返していた印象があり、僕視点では少々怪しい。ただ、不信を煽る発言も、一般論の範囲内ではあるが。渡瀬視点では、印象の良い人物。
【サリュ:芸術家】
√Aでは突然渡瀬に襲いかかってくる殺人鬼のような人物。当然、渡瀬視点では印象が良くない。徹底して渡瀬を敵視するのは、誤解なのか、スケープゴートに仕立てあげたいのか、それとも本当に渡瀬が凶悪犯なのか。ちなみに僕自身のエニアグラムはサリュと同じ、タイプ4である。誰も聞いてないって?すみません。
【渡瀬:研究者】
√Aの主人公。目下、最も怪しげな人物である。怪しすぎる人物は犯人ではない、というお約束もあるにはあるが。行動自体は僕視点から見れば理に適ったものであり、主人公という立場を立派に勤め上げた。
【風見:忠実家】
渡瀬視点から見ると、極めて頼りになる副官&パートナー。彼女の行動&発言は、序盤から実に信頼できるものだった。怪しくなさすぎて逆に怪しいということもあるかもしれないが。
【夏彦:楽天家】
渡瀬視点から見ると、ろくに説明もせず命令調のテレパシーを送りつけてくる怪しい人物。渡瀬の記憶喪失は、彼の能力では?と疑っている。夏彦が相手を意のままに操るために消したというよりは、凶悪犯である渡瀬を封じるために消した可能性の方が高そうだが。
【守部:統率者】
統率者というエニアグラムが嘘のような忠犬ぶり。かなりの直情家で、感情を暴走させる印象がある。周囲に影響され、嘘を信じて暴走するような危うさを感じるが、故に黒幕的な立場ではないとも思う。にしても、変貌が急すぎるだろw どちらかというと、ラスボスにいいように操られて手先に回ってしまうタイプ。味方としては、頼りになるキャラではあるし、根は良い人だと思われる。
【悠理:調停者】
大事なはずのADを壊したり、すぐにいなくなるなど、渡瀬視点ではかなりのお荷物キャラで、ぶっちゃけ少々ウザかった。もちろん、渡瀬=凶悪犯という図式に当てはめれば、彼女の行動はおかしなものではないのだが。OPなどを見ても、メインと言えるほどのポジションにいるので、黒幕ではないんじゃないかな?(メタ推理すみません)
まぁ、好き放題書いている上に、多分かすりもしませんけど、√A終了時の雑感はこんな感じになります。
かなり楽しめている様子が伝わってくれれば、と思います。
*1 例:風見「渡瀬が心配です。渡瀬を優先しましょう」。渡瀬「風見が心配です。風見を優先しましょう」。
風見と渡瀬、どちらの好感度を高めるかが問われるわけだが、『風見の安全を優先したい』場合、
風見への好感度を上げるべき(安全を優先するくらい大事)なのか、渡瀬への好感度を上げるべき(渡瀬の意見を重視して、風見を助けよう)なのかがわかりづらい。ちなみに後者だったようだが、僕は間違えた。
*2 これはパニックものである以上仕方ないのだが、どう考えても信用できない人物への信頼度を高くしておかないと、DEAD ENDへ直行することが多い。結果、プレイヤーである僕自身は信頼していないのに、主人公は相手を信頼するという、『センシズ・シンパシー・システム』の名前とは裏腹な状況が頻発する。