キャッチコピー、「さいきょうのエロRPGがあらわれた」を誇張とは思わせない見事な同人RPG。
シナリオ○ RPG○ ボリューム◎ 操作性 △ エロ △ パズル・アクション要素 × 総合 ○
ドラクエキャラがオールスター出演する(一部抜けはいますが)、同人エロRPG大作。
圧巻なのはそのボリュームで、500種を超えるモンスター、
仲間モンスターを入れれば100人以上もの仲間など、膨大なスケールを持つ作品に仕上がっています。
肝心の質も本家ドラクエに勝るとも劣らぬ出来で、同人にしては少々高い値段設定(2700円)も納得……いや、むしろ安く感じる素晴らしさ。
画面を開いたまま寝オチしたりもしているので、正確なプレイ時間はわかりませんが、
表面クリアだけで50時間程度、全部あわせれば120時間以上プレイしていると思います。
シナリオも悪くなく、素晴らしいとまでは言わないものの、十分読むに耐える出来で、思わずしんみりさせられてしまうシーンもありました。
ドラクエキャラの活躍よりも、ゲームオリジナルヒロインのエリーばかりに見せ場が用意されているのは少し気になりますが、
主人公とオリキャラのエリー関連のイベントは、直球すぎて気恥ずかしい面はあれど、こういうのが好きな僕としては気に入って読みました。
子供時代のペットとの交流は絶対何かあるだろうとは思っていましたが、そうきたか、と。
自責に悩むエリーの姿も含め、いいお話だなと感じることができました。
ただ、この『エリー』ばかりが目立つという傾向が悪いほうに出てしまったのがエロ方面でしょうか。
現在でも相当なボリュームですので、この上更にエロシーンを増やせというのも気が引けるのですが、
各キャラ一シーンぐらい、主人公とのラブラブHがあっても良かったと思います。
せっかく『信頼度』なるデータもあるわけなので、それぐらいあってもいいのにと。
シナリオ面でもオリジナルヒロインのエリーがめちゃくちゃ優遇されていましたが、ラブラブH枠もエリー一筋ということで、
既存のドラクエヒロインとの交流は心も身体も繋がりが弱く、『ドラクエ同人』と考えると少し物足りなさが残ります。
エロ方面についてもう少し書いていくと、まず、そもそも僕の趣味嗜好から外れるというのが一つ。
同人ゲームにありがちなことですが、愛撫のシーンが全くなくて、いきなり挿入ばっかりなんですね。
アヘ顔も嫌いなので、ちょっとその辺は辛かったです。
あと、アナルファックが多いなぁというのも。アナルに嫌悪感はないんですが、それほど興味もないので……。
輪姦が多すぎるのも、うーん、どうなんだろう。
細かいダメだしをするなら、システム周りなどで痒いところに手が届かないというのも気になりました。
たとえばワンボタンで『タイトル画面に戻れない』。
V女の子(モンスター爺さん)や、ブライ(畑)のいる場所が街の入口から遠い、
装備品を買う際に馬車の仲間には店主が自動的に装備させてもらえない、
などがそれで、よく使う施設、よく使う機能はもっと呼び出しやすい場所に配置してくれと。
他には、ゲーム内での説明ではXボタンでパーティーの入れ替えが出来ると書いてあるのですが、
実際の入れ替えはCボタンだったりするのも、最初かなり戸惑いました。
それから、ところどころに挟まれるパズル要素やアクション要素ですね。
最大のものはD研のゾンビ関連ですが、あれは本当に嫌でした。
RPGの良いところは、アクションが苦手な人間(=私です)にものんびりプレイできること。
アクションセンス、戦闘センスのないプレイヤーでもレベル上げという地道な作業により、
少しずつパーティーが強化され、いつかはクリアできるという救済があること。
上記2点や、敵を倒す爽快感にあると思っています。
しかしゾンビに追いまくられると、のんびりプレイなんて言っていられませんし、
何度もゲームオーバーを繰り返すだけでは上積みも感じられず、救済もありません。
ビクビクしながら敵から逃げるのは爽快感とは真逆で、ストレスばかりが溜まります。
兵士に追いまくられるイベントも面倒くさかったです。
幸い10分ほどで抜けられましたが、兵士の足も速く、これ本当にクリアできるんだろうか?という思いが脳裏をよぎりました。
RPGがやりたくてこのゲームを手にとったのに、なぜホラーアクションをやらされるのか。
クリアとは関係ないところでのお遊びならばともかく、避けて通れない場所にあぁいうのを置くのは困ります。
パズル要素に関しても、頭の悪い僕には難しかったです。
メジャータイトル作品とは違い、同人ともなりますと攻略本はもちろんのこと、攻略サイトにもあまり頼れないわけで、
より難しく感じました。
鉱山のトロッコのレールとか、火山で岩を穴に落とすところとか、何度も投げそうになりました。
あ、あれれ、なんか批判のほうが文章量が多くなってしまいました……
いや、ほんといい作品だったんですけど……。
ボス戦やパーティーについても書きます。
まず……これはストーリーのところで書く内容かもしれませんが、ルビス様の無能ぶりが凄いです。
闇を封じるために五ぼう星の形に自らの像を残したけれど、永い時が経過して像が運ばれてしまった……って
それぐらい予測してくださいよw あんた、精霊様なんでしょ!
で、そのルビス戦ですが、僕のパーティーは
エリー(灼熱を覚えた)、盾役1(主にヤンガス。ローレシア王子を併用)、回復役1(主にククール。たまにフローラ)、
メラゾーマ係1(メインがバーバラ。たまにマーニャ)。
たまに~とあるのは、戦闘中の交代が自由なので、HPの減り具合や状態異常によって使い分けたからです。
また、HPが減りすぎている緊急事態にはメラゾーマ係を削って、回復を2にしたり盾役を2にしたりする処置はとりました。
このゲーム、仲間の人数が実に多く、全員の能力を把握し切れているわけではないので、僕が考えた構成よりもいい構成はいくらでもあると思いますが、
せっかくなので書かせてください。
盾役はヤンガスが優秀でした。最大の理由はHPの多さ。皆のHPが200台、300台なのに、ヤンガスだけが540もありました。
この打たれ強さは凄いです。
なお、普段の戦闘(雑魚戦)では、ヤンガスではなくアリーナをよく使っていましたね。
ルビス戦は高確率でマヌーサを食らうので、打撃力よりも防御を重視しました。
回復はずっとククールでした。序盤からいるというのもありますし、ホイミの回復量がとても高いのも一つ。
HPも300台でしたし、バランスがとても良いです。
誰でもいいとは思いますが、ベホマラーが使えて、ホイミの回復量が高いキャラ。そしてHPが300台程度と考えると、
ククールは使い勝手が良いほうじゃないかなぁ。
メラゾーマ係はバーバラに。バーバラは特技の理力が使えるので、実は打撃攻撃も優秀な万能キャラなんですよ。
ルビス戦だけを考えるならメラゾーマが使えれば誰でもいいんですが、雑魚戦も含めるとバーバラは非常に使いやすいです。
せっかくなのでそのままルビス戦でも闘ってもらいました。
裏面に行きますと、また仲間が増えていきます。
その中では、「フバーハ」、「マヒャド」、「マジックバリア」、「レミーラ」あたりは表面よりも重要性が上がっている気がしました。
フバーハとマジックバリアは補足の必要はないと思います。
エリーの特技が炎系統に偏りやすい事と、火山のマップが2つもあるので、マヒャドもほしいですね。
ところが、優秀な魔法使いキャラはイオナズン・メラゾーマ・ベギラゴン系統が多く、マヒャドを使える魔法使いを用意するのは割と難でした。
裏面に行くとダンジョンが広くなっているので、レミーラは欲しいところです。
(表面のダンジョンの広さなら、レミーラはなくてもなんとかなります)
ところがレミーラを使えるキャラを育てておかなかったので、ちょっと苦戦しました。
また、「しらけるダンス」、「ぱふぱふ」が効くボスがいるので、これらを使えるキャラを一人は用意しておくと楽になります。
そんなところでしょうか。
まとめると
・ゾンビアクションや、パズル、操作性にやや不満はあり
・ドラクエキャラの活躍は多くはないが
・ストーリーは良質で
・ボリュームも多く
・十分に楽しめる完成度の高いRPG
でした。
楽しかったよ!