アイスランド   2-1      オーストリア
 
主審 B-
試合内容  B+
MOM 該当者なし


GK ハルドールソン(60)        アルマー(55)
DF アルナソン(65)         ヒンターエッガー(50)
  ラグナル・シグルドソン(60)    ドラゴビッチ(40)
  サイバルソン(60)        プレドル(50)
  スクラーソン(55)        フクス(55)
MF グンナルソン(65)       バウムガルトリンガー(60)
  ギルフィ・シグルドソン(65)    イルザンカー(50)
  グドムンドソン(65)     FW  アラバ(65)
  ビルキル・ビャルナソン(65) MF  アルナウトビッチ(50)
FW シグソールソン(65)   MF クライン(45)
  ボドバルソン(65)       ザビツァー(55)

監督 ラガーベック B       コラー D-

【ア】 ボドバルソン(65)→エルマル・ビャルナソン B
   シグソールソン(65)→トラスタソン B+
   グドムンドソン(65)→インガソン ?

【オ】 イルザンカー(50)→ヤンコ(60)
   プレドル(50)→シェプフ(70)
   


第二戦に続いて奇策に走ったコラー監督だが、この日も不発。
勝利しか許されないにも関わらず、アイスランドに先制される苦しい展開に。
前半、PKを獲得するも、この大会全くツイてないドラゴビッチが外してしまう。
後半、シェプフとヤンコを投入し、アラバを中盤に戻してからオーストリアが流れを掴み、とうとう同点に。
しかし後半終了間際、アイスランドの見事なカウンターを食らい、沈没。
初出場で堂々の2位通過を決めたアイスランドと、期待されながら結局1勝もできずに大会を後にするオーストリア。くっきりと明暗を分ける幕切れだった。


【アイスランド】

この日も、団結した守備と化石のような放り込みサッカーで、見事勝ち点3を積み上げた。
その戦いぶりは、ポルトガル戦の記事で触れたとおりだが、この日もビルキル・ビャルナソンを中心に気持ちのこもったプレイを見せ、グループFを2位通過。
ベスト16進出をファンと共に喜び合う姿は、感動的ですらあった。




【オーストリア代表まとめ 0勝1分2敗 1得点 4失点 攻撃 B- 守備 C+】

予選を突破したのは確かにコラー監督の手腕かもしれない。
しかし、堂々の予選首位通過で期待されていたチームを、失意の底に沈めたのもコラー監督だ。
全ての試合で失策を施し、オーストリアをグループF最下位に沈めた戦犯は、間違いなく彼だ。

予選のオーストリアは、メンバーとシステムを固定して闘ってきたチームのはずだ。
初戦のハンガリー戦で、コラー監督は自信のある11人をピッチに送り出した。
しかし先制され、CBのドラゴビッチを不運な判定で失ってしまう。
この日のオーストリアは、敗れたとはいえ内容は3戦で一番良かった。それはやはり、『いつもの』メンバー、『いつもの』システムだったからだろう。
この日のコラー監督は、ドラゴビッチ退場後も守備を固めず、結果ハンガリーに追加点を奪われてしまった。
リードされている状況であり、ハンガリーは明らかに力が落ちると思われたため、貪欲に同点を狙いに行きたい気持ちもわかるし、これは結果論である。

しかし、ポルトガル戦、アラバのトップ下起用は全く理解できない。案の定、攻撃が全く機能せず、ポルトガルに一方的に攻め込まれた。
そして第三戦、コラー監督はまたしても、アラバの1トップという理解不能な奇策に打って出る。これがまたしても全く機能せず、結局後半『いつもの』システムに戻してから、内容が改善された。

ハンガリーに負けて焦ったのだろうか。しかし内容は悪くなかったはずだ。
予選で同一のシステムで戦い続けてきたチームを、短期間でコロコロ変えるという腰の落ち着かない采配は
酷評に値するだろう。
ユヌゾビッチの負傷という、理由はあるにしても、だ。

もう一人、戦犯というのもなんだが、ツイてなかったのはドラゴビッチだ。
第一戦ではレッドカードを受け、第三戦ではPKを外してしまった。

良かったのはやはりアラバ。初戦中盤の底で起用された彼は、オーストリアの中で一人レベルの高いプレイを披露していた。
それだけに、彼を本来の中盤の底になぜ固定しなかったのか。
非常に残念だ。