優等生。オーソドックスなRPGの面白さを味わえる、人に薦めやすい作品だ。
戦闘システムはもろにFFで、ゲームバランスも良好。
プレイ時間は、最初の魔王を倒すまでで15時間。
Hシーン回収、裏ダンジョンなどを含めれば更に10時間は楽しめる。
RPGが好きな人なら、大絶賛するかどうかまでは保証しないが、
少なくとも「プレイして損した」と思う人はほぼいないのではなかろうか。


そんなこのゲームの特色と言えば、『性欲値』と『宿屋H』。
戦闘で敵のHPを減らすと、敵の服が脱げ、主人公の性欲値が2上がる。
性欲値が50を超えると、宿屋で仲間を夜這いできるというのが本作の面白いところ。


やはりハーレムRPGたるもの、美少女とはHがしたい。
せっかくの18禁RPGなのだから、やはり「戦闘」と「Hシーン」はできればリンクさせてほしいと私は思っている。
ストーリーを進めていき、イベントという形で、Hシーンを向こうから与えられるのではなく、
通常の敵を倒すことがHシーンに繋がるとなれば、なんでもない普段の戦闘シーンにも熱が入るというものだ。


Hシーン自体はハッキリ言えば大したことがない。正直に言えば、もっと頑張ってほしいと思う。
特にテキストはハッキリ手抜きである。1シーン5分ぐらいで書いたのでは?と思うようなやる気のなさだ。

CGも、良いCGは良い(寝室にて服の襟からのぞくリーゼロッテの胸を見よ! これで襲わなきゃ嘘だ。
というかリーゼ関連のCGは大体良い)が、どうも変なCGも多い(姫様のCGは全体的にイマイチだと思う)。


しかし、しかしだ。
敵を倒し、性欲値を溜め、旅の仲間に夜這いを仕掛けにいく。
好感度を上げれば和姦SEXもできるが、好感度が低いうちは、ヒロインの寝顔を見ながらオナニーぶっかけという、何とも情けないHシーンである。
しかも、一定確率(1割ぐらい?たいていは起きない)でヒロインが起きると、好感度が(少しだけど)下がってしまう。
このドキドキ感、背徳感が燃えるのだ。起きないでくれ、起きないでくれと祈りつつぶっかける。最高である。
ついでにいうなら、この主人公、Hシーンでは仲間の寝顔にぶっかけたり、選択肢次第ではレイプもできるし、
3股4股当たり前なのに、Hシーン以外では非常にまともな好青年であり、このムッツリっぷりも笑える。


しかしまぁ、このようにシチュエーションは面白いものの、前述したように肝心のテキスト・イラストはイマイチなので、Hシーンを楽しむにはプレイヤーの妄想力が問われる。


それでも……それでも、僕は全ヒロインのHCGを見るためだけに、クリア後も雑魚を倒しに行くのである。
苦楽を共にした旅の仲間たちのHシーンが見られるとなれば、これはもう精励刻苦、額に汗して励まねばなるまい。


本感想では主に『好感度』と『宿屋H』について語ったけれど、それを除いても普通のRPGとして楽しくプレイできるクオリティを備えている。決してエロにのみ頼った作品ではない。
いくらエロがあっても、ゲーム自体がつまらなければ話にならないのである。
本作は20時間のプレイに耐える、良質なRPGであるので、安堵してかかられたい。


欠点を敢えて挙げるなら、移動が面倒くさいことだろうか。
本作にはルーラもリレミトもどこでもドアもテレポもないので、街から街の移動が非常に大変である。
非常に、というのは言いすぎだが、移動だけで3分ぐらいはかかるし敵もいちいち出る。


また、同人RPGには割とよくあることだが、攻略情報がやや少ない。
一応wikiはあり、本編クリアに関しては問題ないと思うが、サブクエストの攻略情報は不足がちで、
僕自身、使い道がよくわからないままにスルーしたアイテムや、どこに敵がいるんだか結局わからなかった討伐ミッションがいくつもあった。
まぁ、本編がクリアできてHシーンが見られれば、僕としては大して不満はなく、強いて挙げればといったところである。