スペイン   0-2       イタリア

主審  B
試合内容 A-
MOM WB マッティア・デ・シーリオ(80)(イタリア)

GK  デヘア(65)          ブッフォン(75)
DF  ピケ(55)           ボヌッチ(70)
   セルヒオ・ラモス(60)      バルザーリ(60)
   アルバ(45)          キエッリーニ(80)
   ファンフラン(40)        デ・シーリオ(80)
MF ブスケッツ(40)         フロレンツィ(75) 
   イニエスタ(55)       MF デ・ロッシ(60)
   セスク(55)           ジャッケリーニ(70)
FW ノリート(35)        MF パローロ(50)
   シルバ(45)        FW ペッレ(65)
   モラタ(40)            エデル(75)

監督 デルボスケ  C          コンテ  A+

【ス】
ノリート(35)→アドゥリス(65)
モラタ(40)→ルーカス・バスケス B
アドゥリス(65)→ペドロ ?

【イ】
デロッシ(60)→モッタ(55)
エデル(75)→インシーニエ B+
フロレンツィ(75)→ダルミアン B

【スペイン】

スペインが悪かったというよりは、イタリアが素晴らしかったと言える。
ポゼッションのチームであるスペインが、ボール支配率でもパス本数でも相手を圧倒できないようでは
敗北も致し方ない。
ただ、両チームの監督の力量差が如実に表れたのは確かで、デルボスケの評価は低い。
コンテとはあまりに対照的なその振る舞いで、選手を勇気づける事ができるのだろうか。
アドゥリス、ルーカス・バスケスの投入は正解。
アドゥリスのOUTは恐らく負傷によるものだと思うので責任は問えない。(もし負傷によるものでないのなら、デルボスケの評価はEとなる)。


それにしてもつくづく、クロアチア戦の敗北は痛かった。

好セーブを連発したデヘアだが、不安定なセーブも2つほどあり、うち1つが失点に繋がってしまった。
GKの責任とまでは言えないが、ブッフォンなら外に弾き出していたのではないだろうか。
また、交代出場のアドゥリスは可能性を感じさせた。


【イタリア】

完璧な勝利だ。
MOMを決める際、誰を選ぼうか本当に迷った。素晴らしいプレイをした選手が非常に多かったからだ。
まずはブッフォン。38歳の守護神は、今でもノイアーと並び世界最高のGKだ。
今日の試合でそれを再確認することができた。
キエッリーニも素晴らしい。守備の重鎮であり、値千金のゴールを奪ったのも彼だった。
だが、ボヌッチも素晴らしかった。最終ラインからのロングフィードは、イタリアの大きな武器だ。
今大会ではドイツのボアテンクが猛威を振るっているが、ボヌッチのフィードはそれに次ぐレベルだ。
そして何よりもサイドアタッカーの二人。
デ・シーリオとフロレンツィは、守っては最終ラインの一員としてスペインをブロックし、攻めては絶妙なクロスで再三スペインの攻撃を脅かしていた。
働き蜂ジャッケリーニのフレッシュな動き、そして前線ではなんといってもエデルだ。
ペッレの周囲を衛星のように走り回るエデルは、ゴールこそ奪えなかったもののいつゴールを奪われてもおかしくない恐怖感をスペインに与えた。
そしてそのペッレは見事な追加点をゲット。このシーンでは、交代出場のインシーニエの気の利いたサイドチェンジにも注目したい。

そんなイタリアを率いたのがコンテ監督。
戦術面で完璧に統制されたチームを作り上げ、選手達に勇気を注入するアグレッシブなパフォーマンスも冴えた。
S評価にしなかったのはただ一点、時間稼ぎとも取れる行為があったためで、あれは絶対にやってはいけない行為だと思う。しかしそんなところもコンテらしいというか、イタリアの選手たちはコンテの姿を見て奮い立ったことだろう。
監督も含めて良いのなら、今日のMOMはコンテ監督その人が最もふさわしいかもしれない。
3バック/5バックという戦術で、フロレンツィ、デ・シーリオ、ジャッケリーニ、エデルといった選手達を輝かせたのは間違いなくコンテ監督の手腕である。