乙女さんの後にやったせいもあるけど、このルート、つっまんねぇな……。


敢えて面白かったシーンを挙げると、1月31日~2月1日の『雪の日』のイベント。
これは面白かった。
乙女&瀬麗武、エリー&よっぴー&なごみ、カニ&西崎&素奈緒、レオ&スバル&フカヒレ&村田
の4組に分かれて、それぞれお泊りするイベントなんだけど、
中でも最後の男4人組が面白い。
掛け値なしに大笑いした。
よくよく考えれば面白くい台詞でもないのに、その場の雰囲気で爆笑してしまうあの空気感が非常によく出ていたと思う。
……瀬麗武は関係ないけどな……。


その後の雪合戦も良い。なごみのえげつないカニ攻撃とか、レオVS素奈緒との対決とか……
瀬麗武は関係ないけど……。


という感じで細部に関しては面白い『部分もあった』。


で、本筋なんだけど……。
このルートは、
・『瀬麗武が学校に溶け込んで、友達ができる』話
        と、
・『鉄の教えに毒された瀬麗武(誰かを守るために強くなる)VS瀬麗武パパ(力こそ正義。力で奪え!)』
のバトル話の2つの筋が並行して進んでおります。
ワンポイントで、『乙女ルート』で展開された『自主性』のお話を混ぜ込んできたのは巧いなと感じました。


レオに恋した流れで、クラスメイトの豆花や真名あたりと仲良くなって、
素奈緒とも仲良くなって~という、瀬麗武の友達物語は地味だけどまずまず良かったとは思う。


ただ、乙女VS瀬麗武や、瀬麗武VS瀬麗武パパのバトルは、劣化ドラゴンボールでいかにもつまらんし、そこのシーンがえらく多い。
まぁ、さかき傘が悪いというより、これは『2学期』の不良債権的な部分でもあるんだけど……。


『被害の規模』を大きくすれば『ホラー』は怖くなるわけではないし、
『殺された人数』を増やせば『ミステリ』が面白くなるわけでもないのと同様に、
『戦いを超人的に』すれば『バトル』が面白くなるわけでもないのは、改めて言うまでもない。
強さのインフレに走っても結局見掛け倒しのハッタリバトルにしかならないのだが、
そのハッタリに魅力があれば、それはそれで面白い読み物になる。
しかし、タカヒロやさかき傘はそもそもハッタリバトルの描写が大して巧くない。


結果、乙女ルートで手に汗握ったレオVS瀬戸(だっけ?他校のやつ)との闘いとは違い、
超人が何が何やらわからんけど凄い事をしているだけの激突に堕してしまったのが、
ツマラナサの最大の要因だと思う。


更に言えば、バトルにはやはり『戦う理由・想い』が大事だと個人的には思っている。
しかし瀬麗武VS瀬麗武パパの激突には、『物語内』で考えれば、『意味がない』。
なぜパパは23:30に迎えに来て、0:00が過ぎると帰ってしまうのか。
瀬麗武パパの力を持ってすれば、いつでも迎えに来れるし、いつでも瀬麗武を連れ去る事は可能なのは、その後ちょくちょく遠征先から瀬麗武の姿を覗きに来ている事でもわかる。


つまりこれは『物語外』。
言い換えれば『作者の都合(あるいは読者へのサービス)』によって行なわれるバトルに過ぎない。
ではこのバトルが意味するものは何か。
それは、『仲間を守る事で強くなる瀬麗武』VS『大事な者など要らぬ!な瀬麗武パパ』の激突にある。
……???  本当にそうか?


事実は全くそうではない。
亡くなった瀬麗武ママの形見の刀にあれほど執着している瀬麗武パパのメンタリティは、
『大事な者など要らぬ!』の精神とはかけ離れている。
しかしそんな瀬麗武パパは、娘を連れ帰るためにプリスキンなどという子飼いの部下に頼っている始末で、全く魅力を感じない。


何のために戦うのか。そこに理由などない。
そしてその戦いはつまらない。これでは高評価になるわけもない。


ワンポイント話としては、
乙女さんルートの乙女さん=瀬麗武パパ
乙女さんルートのレオ=瀬麗武


という対応がこのルートでは展開されていますが、
乙女さんに最後までベッタリで自主性の薄いレオに比べ、こちらの瀬麗武はきちんと瀬麗武パパに反抗できているので、そこは良かったと思います。


地味かもしれませんが、普通に瀬麗武がクラスに溶け込んでいく話を正面から描いてくれた方が
個人的には良かったですね。
瀬麗武パパという不良債権を2学期から引き継いでしまった以上、なかなか難しかったかもしれませんが。

あるいは、もっとレオとラブコメしてエロエロしてほしかった気もする。


最後に。
これは『つよきす3学期』に限った話ではないけど、ルートごとに『主人公やヒロインとは全く関係ないところで』展開が大きく変わるのって、どうなんだろう。


乙女さんルートでは晴れていたのに、瀬麗武ルートでは何で同じ日に雪が降ってるの?
レオと瀬麗武が仲良くなると、天気まで変わるの? おかしくないですか?
こういうのも、『作者の都合』だなぁって思ってしまう。


その、『雪』のイベントがこのルートで一番面白かったのも事実なのだが。




SーE

レオ B+
瀬麗武 C
シナリオ C
羨ましさ C-
青春度  D
Hシーン C+(1回目のHシーンはアリだけど、2回目のHシーンは個人的にナシ)


データ(アフターストーリー込み:偽物相手はカウントしなかった)

    シーン回想数 2
    レオの射精回数:2発+??
    sex回数: 2回+??  H日数 2日+??
    瀬麗武が逝った回数:多分2