生存報告予定表(今読んでる本、ゲーム、サッカー、バスケなどの情報はこちら

10/1

コロナ陽性でした。お疲れさまでした。

9/29

風邪ひきなので、死にながらサッカーをぼんやり見ていました。
バイエルンVSブレーメン、バルセロナVSビジャレアルあたりが面白かったかな。
ドルトムントVSボーフムもまずまず。
他、レアルVSアラベス、アトレティコVSラージョ、
リバプールVSウルブス、インテルVSウディネーゼ、ローマVSウディネーゼあたりも観ました。
リバプールVSウルブスは体調が悪かったので本当に流すだけでしたけど。


9/27

北方謙三の「武帝記」読了。74点。

歴史小説ではありますが、どちらかというと歴史上の人物たち(龍轍・蘇武・李陵・司馬遷など)が『なぜ生きるのか』というのを強調した内容になっていました。ちょっとくどいくらい書かれているので、またか……と思いましたが、それが書きたかったのかなと。
個人的には司馬遷に共感、蘇武には共感は全くできないものの尊敬しました。逆に李陵の生き方は感情移入できず、武帝は論外。

衛青や霍去病といった武将を見出した事から、「武帝の人を見る目が凄い」的なフォローがされていますが、それ以外の人事は軒並み外してるし……。
戦争で漢の領土を最大にした皇帝というのがある意味での偉業なのでしょうが、信長とか曹操とか秀吉らのように、本人が陣前に立って戦うのではなく、安全な長安から大雑把な指示を飛ばしてるだけなので、武帝が凄いとは思えませんでした。

個人的な好み度は74点。読んで良かったかと聞かれると良かったと思いますが、2800ページ読んだのなら80点以上を期待したいのも本音です。

風邪をひきました。8度7分。しんどい。

9/20

宮島未奈の「成瀬は天下を取りにいく」読了。82点。

連作短編6つのうち、島崎と成瀬が揃った3編はとても面白く、島崎のいない3編はあまり楽しめなかったので、実は島崎がキーだったんだなと思った。
成瀬は今でもすごいけど、大人になるに従ってスケールが小さくなってしまいそうで少し切ない。


9/19

ミラン1-3リバプール。
負けるにしたって、ここまで一方的にボコボコにされたのはミランにとってショッキングな内容。
フォンセカ新監督の戦術に合った選手がそもそも少ないため、どうすることもできなそう。


9/18

夏川草介の「神様のカルテ3巻」読了。80点。
推しキャラの東西さんの活躍が観られたのは嬉しいけど、全体的にはシリーズを畳みに行ったという印象でした。

9/17


バルセロナ4-1ジローナ

ジローナの攻撃的な姿勢は今シーズンも健在。
バルサは今シーズンベストの出来。9/15特にカサド→ペドリの美しすぎるキラーパスには痺れたなぁ。
もちろんヤマルの2ゴールにも。


安壇美緒の「ラブカは静かに弓を持つ」読了。87点。
現代を舞台にした最高級のスパイ小説にして、
人と人との関係を考えさせられる、厳しくも暖かな作品。
誠意を持って接すれば、いつか通じる事がある……かもしれないと、思わされる作品(僕の経験上、ほとんどないのだが)。

レバークーゼン4-1ホッフェンハイム

無敗記録が途絶えてもやはりレバークーゼンは強かった。
快速ボニフェイスの破壊力は抜群で、是非ナイジェリア代表をワールドカップで観たい。
若きエース、ヴィルツも相変わらず良いし、グリマルドのオーバーラップも良かった。

ナポリ4-0カリアリ

スコアほどの差はなく、GKメレトのファインセーブがナポリを救った。
攻撃面ではさすがのクバラツヘリア。相棒がオシメーンからルカクに代わってもこの男の創造性は無限。
良くも悪くもチームはコンテ色に染まりつつあり、仕上がりは早そうだ。



9/14
麻耶雄嵩の「夏と冬の奏鳴曲」読了。64点。

頭のおかしな主人公、頭のおかしな登場人物たち、は共感は無理でも理解は可能です。
おかしなヒロイン、は主人公の頭がおかしい説を取ります。ドッペルゲンガー説でも良いんですけど。
何せ超常現象が起こる本なので。
おかしな超常現象は、集団妄想でOK……ですか? 謎を投げっぱなしジャーマンでわけがわかりません。作者も多分わかってないと思いました。


9/12

麻耶雄嵩の「翼ある闇」読了。60点。
なんだこれは……たまげたなぁ……(棒読み)


9/11

歌野晶午の「葉桜の季節に君を想うという事」読了。85点。
エネルギーをもらえる小説。

9/10

スペイン4-1スイス面白かった!!

最強スペイン、さっそく2点を先取するも前半23分にルノルマンが退場。
その後はスイスが試合を支配し1点は返すも、ファイナルサードでの破壊力不足を露呈。
逆に2ゴール目のファビアン、1ゴール1アシストのフェランがカウンターから追加点でまさかの4-1。

9/9

今村昌弘の「屍人荘の殺人」読了。83点。
クローズド・サークルの原因にゾンビの襲撃があるのは斬新。個人的にゾンビミステリでは「生ける屍の死」が神作なのであれだけど、こちらはこちらでよりサスペンス色が強い、ホラーミステリとして面白かった。

夏川草介の「神様のカルテ」2巻読了。85点。
密かに推してた古狐先生が死んでしまった―😢😢

9/3

レバークーゼン2-3ライプツィヒ。面白かった!

内容的にはレバークーゼンが圧倒し、先に2ゴールを奪取するも前半終了間際にライプツィヒが1点を返したことが大きかった。
後半はややライプツィヒが改善されたが、それでも互角の内容だったけど、オペンダの決定力でレバークーゼンの無敗を打ち砕いた


知念実希人の「硝子の塔の殺人」71点。
これ、評価に困るな。ギミックの出来は悪くないんですが、最後のドンデン返しでまるきり内容に興味がなくなってしまうぐらい萎えました。

「何 が 密 室 ト リ ッ ク だ
そ ん な こ と で 人 を 殺 す な 。 く だ ら な い !!」
に尽きるので、別に動機なんてどうでも良くて、トリックが良ければそれで良い人や、このギミックが許せる人なら+10点。伏線とかはしっかりしてます。

9/2

アーセナル1-1ブライトン。

※厳しめの判定で退場したライスの欠場が響いたな―という印象。
あと、去年あたりからハベルツいいよなぁと遅ればせながら思ってる。チームのトップストライカーとして考えるとあれだけどもね。


※違う角度から見たら、判定は妥当だったかもしれないと思い直しました。


伊坂幸太郎の「アイネクライネナハトムジーク」読了。66点。
恋愛小説かと思ったらボクシング小説になってしまい、興ざめでござる。大して難しくもない話を、著者の技巧で時系列をバラバラにして無駄に複雑にした印象。
結局、何が書きたいのか伝わらなかった。


9/1

伊坂幸太郎の「AX」読了。76点。
伊坂さんは大体70点前後の作家さんなんだけど、今回は上振れ。
妻を極度に恐れる殺し屋、【カブト】を主人公に展開されるハートウォーミングで少しシビアな物語。
「友達がいなくても、僕は幸せだ」の台詞と、スズメバチとの格闘シーンが熱かった。


インテル4-0アタランタ

完全なインテルの完勝。特に2ゴール+1ゴールに絡んだテュラムが凄すぎたバレッラも素晴らしい。
力の差は歴然で、アタランタが少し心配になった。

8/31

リウ・シーキンの「三体」読了。85点。
文化大革命から始まり、VRゲーム、目に点滅するカウントダウンなどの読者を惹きつける厨2要素を絡ませながら怒涛の勢いで「三体文明」との対峙へ至る作品。
途中、少し置いていかれそうになったが、かなり楽しめました。

8/30

アトレティコ3-0ジローナ
マルコス・ジョレンテがやばすぎた。

リバプール2-0ブレントフォード

クロップ監督がいなくなって寂しいけど、ピッチ上ではそこまで大きな影響は感じず。
ルイス・ディアスサラーのエグい突破で、危なげなく勝利。

8/29

知念実希人さんの「崩れる脳を抱きしめて」読了。76点
恋愛小説かと思ったら、厨2病の入ったハードボイルドだったでござる。主人公の成長物語ではあるけど、金銭的に安定したから成長したと言えなくもない

『ゆかり』トリックは、「イニシエーション・ラブ」の『鈴木』トリックがあるから、薄々察せた

8/27

ドストエフスキーの「死の家の記録」読了。65点。
思うに、囚人仲間との人間関係が一番キツそう。
ぼくなんて真っ先に虐められるタイプだ。

XG2.34ー2・71
ヴォルフスブルク2-3バイエルン、とても面白い試合だった。
前半は一方的なバイエルンペースも、後半ボエ、キム・ミンジェのミスを突いて立て続けにマイェルが2ゴールで逆転。
しかしバイエルンも底力を見せ、再逆転しての3-2。
バイエルンの攻撃の全権を託されたムシアラがMOM。ケインも素晴らしかった。

しかしボエとキム・ミンジェは失点シーン以外でも危なっかしかったので、次戦からは至急スタメンを変えるべし。

8/26

ローマ1-2エンポリ。

負けてなおディバラを見ているのが面白かった。
内容は良いと思うので後は結果だけ。
ポストも何度も叩いたし。
パレデスのしょうもないPK献上は響いたな。


8/25

陳舜臣の「ものがたり史記」読了。71点。

三国志以前の歴史が知りたくて手に取ったんだが、この本の半分弱を占めている楚漢戦争は、司馬遼太郎の『項羽と劉邦」で読んで知っているので、できれば春秋戦国時代のところをもっと教えてほしかった><

8/24

レバークーゼン3-2ボルシアMG 審判の判定がことごとく疑問。 ボルシアMG最初のゴール取り消し(ゴールだろ!) ボルシアのゴール(オフサイドでは!?) レバークーゼンのPK獲得(どこがファウルやねん!!) 謎ジャッジが多すぎて萎え萎え

8/22

夏川草介の「神様のカルテ」読了。91点。
夏目漱石の初期作を思わせる(特に「坊ちゃん」、「
猫」、「草枕」)語り手の主人公のキャラがとても立っており、非常に面白い。
作品は主人公の語りにより、笑えながらも優しく暖かさに満ち、学士様の門出や安曇さんが亡くなるシーンではウルっとさせられた。


8/21

恩田陸の「蜜蜂と遠雷」読了。78点(+10点)。

クラシック・ピアノコンクールの熾烈な争いを描いた物語、なんだけど恩田さんらしいというか、ちょっとヌルいんだよね。もっと非情なシーンがあっても良いと思う。

で、長尺のクラシックを聴くと寝ちゃう僕の評価なので、クラシックファンなら+10点。


ミラン2-2トリノ
割と面白かった。

どちらがホームでどちらが強豪かわからないぐらい、トリノのサッカーが良くて、エースのサパタを基準点に、カウンターでぶち破るわやりたい放題で0-2に。
ミランファンはすでに泣き出す人も出る始末だったけど、70分にサパタを交代させた辺りからトリノが守りを意識しすぎるようになって、モラタが89分に公式戦ミランデビューで初ゴール
その後醜い時間稼ぎをしていたトリノに対して、95分にムサのクロスからオカフォーが畳みかけ、劇的な2-2ドロー。

前半はレオンの突破だけが頼みでフォンセカ新監督のサッカーは、まだ始まったばかりといったところ。
ミランファンは辛抱が必要かもしれないけど、ピオリ監督時代も決して見ごたえあるサッカーで勝ってたわけじゃないからね。

ところで、モラタ、オカフォー、ムサなど、交代選手がゴールに絡んでるけど、
5人交代できる現代ではもはや「采配ズバリ」とは言えない気がしている。


8/20


レアル1-1マジョルカ面白かった。

エムバペを加えたレアルは、単純に攻撃の駒を昨シーズンから1枚増やし、快速3トップのスピードを中心に、
まるでブラジル代表のようなセッションで中央突破を狙えるチームにもなっている。
その分、カウンターを食らうリスクも上がっておりその意味でも面白い
前半10分で早くもアウェイ観客を煽ったヴィニシウスの行為が、マジョルカファンの激烈な敵愾心に火をつけ、試合を難しくしたように思った。
確かに、疑わしいPK判定(PKをもらえなかった判定)はあったにはあったが。

8/19

レバークーゼン2-2シュツットガルト、
PK4-3でレバークーゼンがドイツスーパーカップ優勝。

前半35分に退場者を出し、後半に追加点を許すも
慌てることなく87分に遂に同点に追いつき、PKで勝つ。
Never Kusenは今期も期待できそう!!



折口信夫の「死者の書」読了。60点。
60点っていうか、内容がさっぱりわからねぇw
女性たちが織物してた印象しかない……

8/18

五輪バスケ男子決勝、アメリカVSフランスをようやく見ました。
試合を通して大活躍したのは39歳のレブロン、ウェンバンヤマをブロックしたデュラント
そして最終qに突然3ポイントを5発も叩きこんで試合を決定づけたのがカリー

フランス側はウェンバンヤマが存在感を見せ、カリー爆発までは互角のスコアを保つ健闘だった。


Uefaスーパーカップ、アタランタ0-2レアル

前半はつまらなかった。
後半はベリンガム、ヴィニシウスがアタランタ守備陣を切り裂き、新加入エムバペもあいさつ代わりの一発。

8/12

ドストエフスキーの「賭博者」読了。67点。

主人公の経済感覚がぶっ壊れすぎていて感情移入が全くできないのだが、それでいいのかもしれない。
これに感情移入できるようなら、その人もまたギャンブル狂だろうから。

何はともあれ、主人公の周囲にロクな女性がおらん……。

8/11

ヨースタイン・ゴルデルの「ソフィーの世界」上巻読了。75点。
ストーリーとしてはかなり単純だけど、フィリップ・K・ディックみが少しある(ただし、そこを期待して読む本ではないと思う)。
哲学書だと思って読むのが正解かなと。

ローマ帝国~ルネサンスまで、ほとんど哲学が停滞していたんだなぁ、と思った。

後、当たり前の話だけど、「雷鳴」と「稲妻」って、「音が伝わる速度」と「光が伝わる速度」の差だなぁって、この年になって今更思った(苦笑)
下巻も読む気満々ですが、手元にないので違う本を挟みます。

8/6
「マヤコフスキー詩集」読了。
ソビエト革命とレーニンに対する熱い想いを感じました。
常に誰かと戦ってる感(苦笑)


8/2
桜坂洋の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」読了。82点

戦場に出ては主人公は死に、死ぬと再び前日に戻る。どうすれば死なずに済むのか。どうすれば明日を迎えられるのか。
それだけの話ではあるけれど、敵の宇宙人の設定なども深める余地があるし、タイムトラベルの設定も意外と珍しい。挟まれる少し猥雑なユーモアも魅力的で、ヒロインのリタもかわいかった。

斧がメイン武器の主人公像も意外と珍しい気がする。

7/31

男子バスケ、日本90-94フランス。
負けたけれど最高だった。ホーバスJAPANは見事なバスケをした。
唯一勿体なかったのが、勝利を90%決めた後の4ポイントファウル。

あと、NBAの基準で考えると八村の退場はあまりにも厳しいんだけど、FIBA基準だとあれが普通なの?


7/30

永井路子の「山霧―毛利元就の妻」読了。80点。
後発作品、桜田晋也の「元就軍記」と比べると物足りなさが否めないが、比べなければまずまずの良作。
おかた(元就の妻)の魅力ももちろんだけど、隆元が有能に描かれているのは興味深い。


7/29

永井路子の「山霧―毛利元就の妻」上巻読了。
暫定76点。
読みやすいが、以前桜田晋也さんの「元就軍記」で知った情報以上のものは今のところない(「山霧」の方が先発作品なので、これは仕方ない面もあるが)藩や共同体を会社や政財界に例えるのは、古さを感じた。
歴史を楽しみたくて読むのであって、藩を企業として、企業小説として読む趣味は僕にはないので。

7/27

五輪男子サッカー、アルゼンチンVSモロッコ、非常に面白かったけど何とも言えない好ゲーム&珍ゲームでした。
後半開始直後、アルゼンチンの守備がスッカスカになり、モロッコが中盤を自由にドリブル突破しまくるという、守備の組織が高度化した現代サッカーではなかなか見られない光景も見られたし
(1対1ではまず、モロッコがドリブル突破できるのな)、
モロッコの先制点はヒールパスも入れた美しい崩しからのゴール。
2点目は明らかなマスチェラーノ監督のハーフタイム修正ミスを突かれてのゴール。

そこからアルゼンチンは1点を返し、後半は衝撃のアディショナルタイム15分(+5分ww)。
ピッチでは苛々したアルゼンチン選手がラフプレーをかまし、モロッコ選手が足を攣るシーン(攣った振りの可能性もあり)が散見。
モロッコサポーターからはモノが投げ込まれ、乱入者も現れるなど色々と面白い(?)展開の中、
最終盤にドラマが。

後半61分
アルゼンチンのシュート→モロッコGK、ムニルがファンブル
→アルゼンチンこぼれ球をシュート→ムニルがセーブ後、クロスバーで跳ね返る
→アルゼンチン、こぼれ球を更にシュート→またもクロスバー
→アルゼンチン、4度こぼれ球を押し込む→ゴール!!!

怒りのモロッコ観客、モノを投げ込み始める、乱入者も登場(2度目)
→唐突に試合終了、結果は2-2のドローで放送終了。

→試合後スタッツを見に行ったら、2-1でモロッコが勝利になってるw


そしてどうやらこういう事らしい

残り4分のため、2時間も中断した放送を流す気になれなかった放送局の立場はもちろん理解できるけど、VAR判定が観られなかったので、ちょっとモヤモヤしながら終了。

しかしまぁ、アルゼンチンのラフプレーやモロッコ観客のガラの悪さはともかく、
試合は非常に面白かったですね。
そしてモロッコはやっぱり強いです。ワールドカップベスト4はフロックじゃないですね。


7/24

島本理生の「ナラタージュ」読了。81点。
地味ながらもしっとりとした恋愛小説。
不倫ではあるけれど、互いに半身のように愛しあっていた二人だと思う。

彼は、ずるくて弱くて愛おしかった。
彼女は、まっすぐに彼を愛した。
痛みと共に思い出す恋は、きっと忘れた方が楽で、だけど苦しみすら愛しい

一つ気になったのはやけに喫煙者が多くでてくることで、2009年の小説で駅のホームで煙草を吸うのはちょっと非常識だと思う。
まだ全面禁煙前だったかな🤔?
もう全面禁煙だったと思うのだけど。


7/23

2013年のディカプリオ主演の「華麗なるギャツビー」を観ました。78点。
結構面白かったです。

生まれの貧しさを隠すための成金趣味と、一途にヒロインを愛するギャツビーの(ちょっとすれ違い気味の)純情を感じました。
「夫の事を最初から愛していなかった」、この一言を無理に引き出そうとしたのが、ギャツビーの欲深さで、ここがターニングポイントだったんじゃないのかな、と感じました。

7/20

貴志祐介の「新世界より」読了。86点。

人間が、動物に対して行なっていることの残酷さ。
人間はネズミを殺しても平気なのに、ネズミが高い知性を持ち、人間を殺すと人間は激怒する。
人間は人間に対しても、残酷な振る舞いをする。
……遺伝子を組み換えて、人間をネズミそっくりの姿にし、バケネズミと呼ぶことさえもできる……。

新しく得た『呪力』という力を得ても、人の『獣性』は変わらない。
自らを特権階級とし、自分たちの都合の良いように家畜を飼育し、手なずけ、利用し殺す。
白人が黒人にしてきたように、人は呪力を持たない人を支配するためにバケネズミへと変え、奴隷として使役する。
読んでいて伝わってくるバケネズミへの気持ち悪さ。

それこそが、人が持つ『偏見』であり、『獣性』なのかもしれないと感じた。


永井路子の「炎環」読了。82点。
源平合戦から北条政権確立までの、源氏一門の血で血を洗う一族内の権力争いを描いた作品。

この辺りの歴史は今一つわからないので、少し勉強になったが、やっぱり北条なんちゃらのキャラが弱いのでよくわからない。
北条政子の妹が悪女で怖くて面白かった。

7/16

貴志祐介「新世界より」上巻読了。480/1500ページ。

前半部は不穏さが漂う学園生活。
後半部は早紀と覚(さとる)が巻き込まれる、バケネズミ同士の戦争が描かれる。
覚は基本、嫌な奴っぽかったのに、危険に陥ると映画版ジャイアンのような頼りがいを見せて驚いた。強すぎ。


7/13

宮部みゆきの「蒲生邸事件」読了。84点。

これ、「さくらの雲、スカァレットの恋」の元ネタの一つだろ!ってくらい似ていたw エンディングなんてまんまだし。
さくレットのファンの僕には当然面白かった。
2・26事件の日にタイムスリップした主人公が、3/4に現代に帰還するまでを描いた作品だけど、
中盤のミステリー部分は多少ダレるところもあった。
ただ、そこを過ぎれば後は一気読みでした。
今まで読んだ宮部さんの作品の中では一番好きですね。

7/5

カズオ・イシグロの「クララとお日さま」読了。76点。

『人工親友』のクララは、病弱な少女ジョジ―の一家に購入される。クララはジョジ―の親友を務め、ジョジ―が亡くなれば代わりを務める可能性すらありつつも、
ジョジ―が大人へと無事成長すると『引退』し、『廃棄』される。
クララが求めたのは、母親からの抱擁だったのではないだろうか、そんなことを考えると切なくなった。

7/3

乃南アサの「凍える牙」読了。80点。
飼い主の娘に忠誠を誓い、復讐に走る哀愁漂う狼犬【疾風(はやて)】がイケ犬すぎる作品。
男社会の殺人課でイロモノ扱いされながらバイクを飛ばす主人公と、飼い主を失い居場所をなくしたまま使命を果たそうとする疾風の、互いへのリスペクトを感じる作品。


7/2

カレン・ジョイ・ファウラーの「ジェイン・オースティンの読書会」読了。80点。

オースティン全6作をモチーフに、その参加者、男女6人の生活や恋愛模様を『オースティン風』の軽やかさで綴った作品。
両作品だが、素晴らしいオマージュなので、できればオースティン作品を半分程度は読んでから臨みたい。


6/28
湊かなえの「Nのために」読了。74点。
途中まで安心して読めたけど、やっぱりクズ母や虐待魔が何人も出てきた💦

6/27
中田永一の「くちびるに歌を」読了。91点。
年間トップ3級。

五島列島の中学合唱部を舞台にした青春小説だけれど、
とにかく作者の情報の出し方が巧い。クライマックスの盛り上げ方など、見習いたいところが盛りだくさん。

といった、事しか言えないけど、ぼっち主人公と憧れの女子コトミとのやり取りも含め、胸を揺さぶられた。  カッコ悪いかもしれないけど、辛いことも、切ないこともあるし、時には誰かと衝突もするけれど、 彼らはこの「今」を全力で生きている。

中田永一の「くちびるに歌を」、素晴らしかったです。多分、年間トップ3に入るんじゃないかな(トップ5は確実だと思う)

五島列島の中学合唱部を舞台にした青春小説だけれど、
とにかく作者の情報の出し方が巧い。クライマックスの盛り上げ方など、見習いたいところが盛りだくさんでした。

ぼっち主人公と憧れの女子コトミとのやり取りも含め、胸を揺さぶられました。
 カッコ悪いかもしれないけど、辛いことも、切ないこともあるし、時には誰かと衝突もするけれど、 彼らはこの「今」を全力で生きている。

「拝啓、十五年後の自分へ。
いつもひとりで過ごしていました。
友だちが、できませんでした。
このコミュニケーション障害は、何が原因なのでしょう。
無意識のうちに、相手を避けていたのかもしれません。
自分は決定的にみんなとは違うのだ、という自覚が昔からありました。
自分の事が、人間の村に入り込んだモンスターのように思えるのです。
クラスメイトに話しかけられても、どこかで線を引いて、距離を置いてしまうのです。
だれともうまく意思疎通のできない、誰からも興味を持たれない、そういう人間に、なってしまいました」 
 
の独白には、胸が締め付けられました。僕もそういうところがあるから。
僕の場合は、「モンスターである自分を理解ってほしい」という気持ちが強くあって、ちょっと振る舞いは違うけれども、「この人は理解ってくれない人だな」と感じると、線を引いて距離を置いてしまいます。
急に自分語りになっちゃったけど、それぐらい主人公に共感し、応援しながら読めたということで、名作でした!!


6/24
瀬名秀明の「この青い空に君を包もう」読了。74点、
青春折り紙小説ちょこっとSFです><



6/19

司馬遼太郎の「梟の城」読了。84~85点。
これが長編デビュー作か……凄い人はやっぱり凄いな。
忍者小説ではあるけれど、織田信長~豊臣秀吉末期までの歴史も踏まえているところは、後の歴史小説家の片鱗が見えている。
まさかの石川五右衛門登場に、ほのぼのハッピーエンドと、娯楽性もバッチリ!



6/13
笠井潔の「哲学者の密室」読了。82点。
『死』には『華々しく高貴な、特権的な死(ジークフリードの死)』と、『ただの数字としての、無意味な死(ファーフナーの死』があり、
『生』には、『充実した生き生きとした生』と、『何となく怠惰に過ごす生(頽落した生)』がある。
ハイデッガーは、第一次世界大戦の悲惨な戦死者の山から、その後ワイマール共和国の、平和でダラダラとした生を経て、
『充実した生き生きとした生』を生きるためには、『常に死を意識することで、生を充実させよう』と説く。
それは第一次大戦で亡くなったドイツ兵士たちの屍の上に成り立った、ワイマール共和国の『ダラダラした生』への嫌悪感でもあった。
しかし「ダラダラした生」とは、要するに死を意識せずに済む「平和な時代」には起こりがちな現象であり、
「常に死を意識することで、生を充実させよう」という発言、「華々しく高貴な、特権的な死」は、そのままナチスへの共感として学生に支持されていく。
しかし、それは戦死者を英雄化する試みであり、実際の「特権的な死」とは「常に死を意識しながら、特権的な死」を得るためには、「自殺」、もしくは「自己満足としての戦死」以外に道はなかった。
平和な時代にそれを行なうならば『革命』なり、『テロ』にしか道はない。(そうして、ISILに参加する人々が、数年前にもいた)

そして、新たに生み出されたのは『絶滅収容所』内での『ただの数字としての、無意味な死』であり、ハイデッガーの哲学は打ち崩される。
にもかかわらず、ハイデッガーは保身に走り、『偽のナチ(長いナイフの夜以降。1934~)』と『本物のナチ(~1934)』を分離し、『本物のナチ』にしか責任はないと、逃げたのだった。

『人間の可能性の中心点が破壊され、奪われた、生きたまま死んでいるような、実存の壊死』。
まさに今の自分を表しているようで刺さりました。


6/11
セルティックス105-98マーベリックス

一応セルティックスホームだから、マーベリックスホームだと違うかもしれないけど、
この2試合は圧倒的にセルティックスの強さを感じた。
ホリデーが最高すぎた。ホリデー&ホワイトの守備はカッチカチだし、
テイタム&ブラウン(最近はブラウンの成長が著しく、ブラウンの方がエースな気がする)に、
ホーフォードと、とにかくチームのバランスが最高に良い。

ドンチッチとアービングに、せいぜいギャフォードがバックアップするマーベリックスとは
ちょっと違いを感じる。

6/10
笠井潔の「哲学者の密室」やっと上巻読了。難解だけど、面白いです。
大体300ページぐらいまでは、現代の殺人事件。
450ページぐらいまでは殺人事件と共に、ハイデッガー哲学を叩きこまれ、450ページあたりからはナチス・ドイツの強制収容所の物語になり、下巻へ進みます。

6/6
湊かなえの「母性」読了。66点。
娘以外、クズしかいねぇ。
特に母親と、父方の祖父母はヤバい。
母親は、自分の母(娘から見て祖母)を神聖視しすぎて、娘にもそれを押し付けてるのが気持ち悪すぎ。

そして教訓は、「農家に嫁入りしてはいけない」

大沢在昌の「新宿鮫4無限人形」読了。64点。
晶ちゃんがかわいいです。感想は以上です。

6/5

津原泰水の「バレエ・メカニック」読了。71点。
『グラン・ヴァカンス好きにお薦め』って書いてあったから読んだのに、これは『説明不足+謎の二人称でわかりづらくなったパプリカ』やないかい!

章を追うごとに全容が見え始め、少しずつ面白くなるとはいえ、結局繋がらない部分もあって今一つ。

6/4
カズオ・イシグロの「忘れられた巨人」読了。78点。
古代イギリス。サクソン人の襲撃に抵抗し続けたブリトン人アーサー王が亡くなって数年。
イギリス全土に霧が立ち込め、人々は記憶を失っていく。
幸せだった記憶、辛かった記憶、サクソン人とブリトン人の争いの記憶も。
霧が晴れた時、イギリスは再び戦火に包まれるのか。
幸福に暮らしていた老夫婦もまた、過去の傷を思い出していく。
カズオ・イシグロ作品の中では当たりとは言い切れないが、色々考えさせられる作品。
忘却の霧が発生すれば、ユダヤ人とパレスチナ人も平和に共存できるだろうか。

6/1
和田竜の「村上海賊の娘」読了。85点。
本願寺VS信長の第一次木津川会戦を1200ページで描いた作品。
バトルシーンが多く少々疲れるところもあったが、剽悍な泉州侍や主人公の村上景、ヘタレだった弟の景親の成長や豪胆な真鍋海賊、雑賀鉄砲衆の鈴木孫一など、魅力的なキャラクターに彩られた力作でした。


5/30
ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を読みました。
ユダヤ人絶滅収容所を生き残った精神医学者が、収容所での体験を綴った作品です。
ちょっと感想を書きにくいですね。


5/29
ユヴァル・ノア・ハラリの「ホモ・デウス」読了。
これは凄い。
人類及び生物は複雑なアルゴリズム(演算処理)で動く有機生命体であり、AIが進化した近未来では、ビッグデータにより、本人以上に本人を知るAIアルゴリズムに人類が判断を委ねる、AI社会が到来するという予言の書。
ほぼすべての仕事は、AIの方がよりよくこなし、人間は大量の「無用物=無産化階級」となる。
AIを操るものに権力が集中する。

AIは、人間(Aさん)が検索したもの、見た映画、食べたもの、誰かとのデートなどをすべて記録し、脈拍数などを記録し、どこのシーンで感動したか、相手とのデートのどのシーンで不満を覚え、どのシーンで相手を愛しく思ったかなどをすべて記録し、本人の思考以上に適切なアドバイスができるようになる。
現に2017年現在、AIはチェスや囲碁のチャンピオンを倒し、音楽の世界にも進出しつつあり、自己学習で俳句などを作るAIプログラムも生まれている。