珍しくノンフィクションを読みました。
本書ではアフリカから移動していった人類が、どのように拡がっていき、どのように発展していったのか。
そして欧州が新大陸(アメリカ大陸)やアフリカ大陸、オーストラリア大陸を植民地化できたのは何故なのかを、主に環境決定論の立場から綴った内容です。
発展するためにはまず、狩猟採集民族の段階を卒業し、農耕民族になる必要があります。
狩猟採集民族は、皆が獲物を追い求め、皆で分け与える平等な社会、ある種の理想社会ではありますが、農耕民族と違って、蓄財がほぼできません。
農耕民族はある地域に定住し、そこで家畜を飼い、畑に作物を植えて生活していきます。
ここで、『食事のため以外で働く人々』、つまり学者や軍人、研究者といった職業が生まれていき、勢力が強くなっていきます。
ただし、農耕をするためには、家畜となりうる生物が存在し、植えるための作物が存在する地域でないといけません。
大地が特に痩せていたオーストラリア大陸や、サハラ以南のアフリカ大陸などは農耕には不向きでした。
そうして、力をつけたユーラシア大陸の人々が、覇権を握る事になりました。
農耕民族たちが石器から鉄器、銃器を開発していく一方で、狩猟採集民族は棍棒程度の武器で立ち向かう他なく、農耕民族に次々と滅ぼされていきました。
また、文化の移動は東西方向には迅速に伝播していきますが、南北方向にはなかなか伝播していきません。これは単純に気候が違うからで、今までの農耕生活を、新しい環境でやろうとしても、暑さに弱い作物や強い作物、生態系などが違うために易々とはいかないからです。
もう一つ、人口の密集した地域には病原菌が発生します。
そして、病原菌が発生すれば、人々は抗体を得ることができます。
これが、人口密度が低い南北アメリカ大陸に対して、欧州のコンキスタドールが持ち込んだ病原菌を、先住民族がまともに受けてしまい、滅ぼされてしまった要因になっています。
アフリカ大陸やオーストラリア大陸、ニューギニアなどでは、欧州の人々に伝染する土着の感染症があったため、アメリカ大陸に比べ、征服に時間がかかったということです。
その他、qwerty配列の雑学(タイプライターをあまり速く打ちすぎないための、使いづらいキーボード配置)や、違う環境に置かれた民族が、わずか数百年で全く文化習慣の違う2つの部族に分かれてしまう話(マオリと、モリアリ)など、色々と面白い本でした。
(タイトルの割に、銃の話はほとんど出なかったけど……)、とにかく、人類は違う部族を見ると滅ぼしてしまうのですね……。怖いです。
本書ではアフリカから移動していった人類が、どのように拡がっていき、どのように発展していったのか。
そして欧州が新大陸(アメリカ大陸)やアフリカ大陸、オーストラリア大陸を植民地化できたのは何故なのかを、主に環境決定論の立場から綴った内容です。
発展するためにはまず、狩猟採集民族の段階を卒業し、農耕民族になる必要があります。
狩猟採集民族は、皆が獲物を追い求め、皆で分け与える平等な社会、ある種の理想社会ではありますが、農耕民族と違って、蓄財がほぼできません。
農耕民族はある地域に定住し、そこで家畜を飼い、畑に作物を植えて生活していきます。
ここで、『食事のため以外で働く人々』、つまり学者や軍人、研究者といった職業が生まれていき、勢力が強くなっていきます。
ただし、農耕をするためには、家畜となりうる生物が存在し、植えるための作物が存在する地域でないといけません。
大地が特に痩せていたオーストラリア大陸や、サハラ以南のアフリカ大陸などは農耕には不向きでした。
そうして、力をつけたユーラシア大陸の人々が、覇権を握る事になりました。
農耕民族たちが石器から鉄器、銃器を開発していく一方で、狩猟採集民族は棍棒程度の武器で立ち向かう他なく、農耕民族に次々と滅ぼされていきました。
また、文化の移動は東西方向には迅速に伝播していきますが、南北方向にはなかなか伝播していきません。これは単純に気候が違うからで、今までの農耕生活を、新しい環境でやろうとしても、暑さに弱い作物や強い作物、生態系などが違うために易々とはいかないからです。
もう一つ、人口の密集した地域には病原菌が発生します。
そして、病原菌が発生すれば、人々は抗体を得ることができます。
これが、人口密度が低い南北アメリカ大陸に対して、欧州のコンキスタドールが持ち込んだ病原菌を、先住民族がまともに受けてしまい、滅ぼされてしまった要因になっています。
アフリカ大陸やオーストラリア大陸、ニューギニアなどでは、欧州の人々に伝染する土着の感染症があったため、アメリカ大陸に比べ、征服に時間がかかったということです。
その他、qwerty配列の雑学(タイプライターをあまり速く打ちすぎないための、使いづらいキーボード配置)や、違う環境に置かれた民族が、わずか数百年で全く文化習慣の違う2つの部族に分かれてしまう話(マオリと、モリアリ)など、色々と面白い本でした。
(タイトルの割に、銃の話はほとんど出なかったけど……)、とにかく、人類は違う部族を見ると滅ぼしてしまうのですね……。怖いです。