S→味わい深く、いつまでも心に残りそうな作品

A→読んで良かったと思える作品

遠い山なみの光/カズオ・イシグロ……

世代間の対立、もっと言ってしまえば毒親を描いた作品。
【冗長で粘着質な会話(時に笑える)】は、読むのがしんどいものの、【冗長で粘着質な人物像】を浮かび上がらせているのが面白い。

大人キャラはほぼ全員胸糞で、子供がかわいそうだけど……

この作品は、【謎とき】を作者がしてくれないので、
【自分なりの答え】を読者が創る必要があって。
極上の素材は作者が用意してくれたけど、
料理は読者が作らなきゃいけない、そういう作品だと思います。

下町サイキック/吉本ばなな……

少しシリアス成分多めで、ホラー要素を廃した「ゴーストハント」(小野不由美)のような味わい。
独特な大人に囲まれて、大人として扱われてきた影響で、人生について達観していながら素直で無邪気な一面も持つ、ヒロインのアンバランスさが魅力。

B→暇つぶし以上の有益な何かを得た作品

直線/ディック・フランシス……

邦題の『直線』はもう少しなんとかならなかったのか……。
原題は『健全』とか『真っ当』とか、そんな感じの言葉なんだけど。

まぁ、「健全」ってタイトルの小説だと読まれにくいかもしれないけど、「直線」だって大差ない気がする。

C→暇つぶし程度にはなった作品

D→自分には合わなかった作品


E→プロ作品として見るにはつらい作品

猫狩り族の長/麻枝准……
大したことでもないのに、いちいちオーバーリアクションで騒ぐ登場人物のノリについていけない……。