74点。

色々至らない点が多いものの、『本編』のファンディスクと考えれば悪く【は】ない出来。
青春ストーリーとして、楽しかったです。
この感想での『本編』とは、『ペルソナ5』の事を指します。


☆ ストーリー

父親と婚約者の言いなりである、若手政治家の春日部統志郎。
その心の世界に、『本編』でお馴染の怪盗団が迷い込む。
彼を守る少女エルと共に、統志郎の【囚われ:トラウマ等】を倒していくことで、統志郎は正義感に満ちた本来の姿を取り戻していく。

というストーリーライン。
こうして書いてもわかるように、怪盗団はストーリーの主軸ではありません。
この点が引っかかる方もいると思いますが、個人的にはアリ。
『本編』には出てこないオリジナルキャラに出張られても……という気持ちもありましたが、
統志郎の成長(?)物語として面白く、
プレイしていくうちに、統志郎やエル(というか夏原先輩)に愛着が出てきました。
心地良いハッピーエンドも含めて、良かったです。


一方、【正義とは何か】というテーマも『本編』に引き続き出てきましたが、
こちらは相変わらず消化不良かなと。
そもそも、答えのない問いでもあるので仕方ないですが、納得感はなかったです。

『傷つけ合う事のない、争いもない、平和(で無気力)な世界』というサルマエルと、
『無気力で言いなりになり続け、虐げられている状況に安住するな。勇気をもって立ち向かえ』というエルの立場。
創作的に言えば後者が選ばれることがほとんどですし、実際【統志郎の心の世界】の話ではあるので、
エルの立場を僕も支持はします。

が、このサルマエルの主張がおかしいのは、【既に虐げられている事実】と、【虐げる他者】が存在するから。
統志郎ではなく、父のヨシキや婚約者のマリエをどうにかせーよ、という話です。


全人類が【傷つけ合う事のない、争いもない、平和(で無気力)な世界】に導かれれば、
虐げる他者はいなくなるわけですから(天災などはあるでしょうが)、
それはそれでアリな気はするんですよね。
そうなることで、人類はゆっくりと衰退に向かう気はしますけど、まぁそれはそれで。


☆ゲーム部分とキャラについて

3人しか出撃できないシミュレーションRPGというのも物寂しいですが、これも「大作として考えず、ファンディスクのミニゲーム的なもの」だと考えればアリ。
それよりも、『本編』同様に『面倒くさすぎるギミック、パズル』が嫌でした。

敵は、序盤から出てくる『反撃型』と、太鼓を叩いている『補助型』が厄介。
で、前者をブフで無力化でき、活つ移動範囲が一番広い祐介が最強
(本編では一番弱かった気がするのに)。

とにかくブフと回復魔法のメディラマがあれば、後は適当でも勝てます。
『本編』とは違い、こちらでは仲間もサブペルソナを付け替えられるので、別に祐介でなくても良いですが、前述のとおり移動範囲が一番広いのも祐介なので、こだわりがなければ祐介一択です。

一方、メディラマ係は誰でも良いです。
メインで覚えるのは真ですが、真はそんなに強いわけでもないので。なんなら祐介でもいいくらいですw

他に使いやすかったのは、ジョーカー(主人公)と杏。
杏のアギダインの火力+攻撃範囲は素晴らしいです。ジョーカーも何でもこなせるイメージ。

逆に使いにくかったのは、春と竜司。
春は、銃の火力では最強なのですが、足が一番遅い+『反撃型』にサイ系使用は危ない。
竜司は、ジオも銃撃も射程が短くて『反撃型』相手には使えない(ジオが使えないだけなので、ブフ持たせれば活躍するかもですが)。
あと、竜司は『本編』でもあまり好きではないので……こちらでも、うるさいし……。

モナとエルはあまり使わなかったので性能はわかりません。

どうでもいい事を言うと、双葉は好きなのですが、双葉の戦闘中のナビゲ―ションは消したかった……。
パズルに四苦八苦してウロチョロしている時に、
ちょっと進むたびに「良い位置取りだ! さすがだ!」とか言ってくれるのですが、
そんな事よりパズルの解き方教えてくれよ……と思ってしまいました。


☆ 総評

ボリュームに関しては、クリアまでで26時間。
『本編』が100時間超えなので、それと比べるとかなり物足りないですが、
1つの作品として26時間遊べればまぁ、ボチボチではないでしょうか。

総評のところで、なぜボリュームについて触れたかというと、
『1つの作品としてボチボチだけど、本編と比べるとかなり物足りない』というのが、
そのまま「ペルソナ5タクティカ」の感想でもあるから。

ペルソナ5のキャラがワチャワチャやるのを楽しみたい人には、お薦め。って感じです。


なお、ペルソナ5をやらずにこの作品をプレイする人はあまりいないと思いますが、
別に深刻なネタバレはないかな、と思います。

「本編では、主人公たちの活躍で、世界が救われたらしい」とか
「シドーは悪いやつ」
みたいな、ある意味では思いっきりネタばれな内容はありますけど、
知っていると楽しめない要素ではない、かなぁ。

本編でめちゃくちゃ驚いたギミックについては、『タクティカ』では触れませんでしたし。