本作は『シミュレーションRPG』というジャンルの中で、自分史上1位の作品になりました。
恐ろしく重厚な歴史絵巻。
常に厳しい選択を迫られる緊迫感・葛藤、テーマ性もバッチリでリアリティに溢れた作品に仕上がっています。
それだけに、プレイしていて(心が)疲れるという面もありますが、
それ以上に先が気になったり、選択を後悔して打ちのめされたり、色々考えさせられたりしました。
この記事ではストーリーの事をメインに書きますが、バトル面においても非常にシビアながらギリギリで勝てる難易度、音楽等も優れておりゲームとしてのトータルバランスも素晴らしいです。
☆序盤の情勢(第1話~6話)
本作の舞台となる『ノゼリア』は、海がない内陸の土地で、そこに3つの国がひしめいています。
主人公セレノアは、『グリンブルフ王国』御三家の筆頭。第一の家臣のような立場です。
このセレノアに、西の『エスフロスト公国』からフレデリカ王女が政略結婚にやってくるところから始まります。
折しも、グリンブルフ王国領土で見つかった、『ノゼリア新鉱山』を巡って
東の『ハイサンド教国』も含めた3か国が共同で採掘を行なうという、3国の団結をもたらす大きなイベントも行われ、平和ムードが流れます。
そこで起こったのが、突然のエスフロスト公国の侵略。騙し討ちのような形で
グリンブルフ国王レグナと第一王子フラニを暗殺し、ノゼリア新鉱山と王都を手中に収めたのでした。
セレノアは、親友でもあるグリンブルフ第二王子ロランを連れて、執事のベネディクトや許嫁のフレデリカらと逃亡。
ここから、厳しい試練が次々とセレノアたちを待ち受ける事になります。
ここで、国について少し整理を。
・エスフロスト公国
リーダーはグスタドルフ総帥。極めて冷酷で、頭脳の切れる男です。
元々、鉄を多く産出する土地柄で、自由を理念とする国家。
しかしその実態は、『他国を踏みにじる自由』すらも視野に入れている弱肉強食の国家。
とはいえ、グスタドルフは善政を敷いており、国民は自由を謳歌しています。
セレノアに嫁いだフレデリカは、グスタドルフの異母妹。
ですが、フレデリカは異民族『ローゼル族』の母から生まれているため、エスフロスト内での立場は弱くなっています。
・ハイサンド教国
内地では極めて希少な『塩』を独占し、塩税をかけることでノゼリア全土に影響を持つ宗教国家。
『塩の女神』教を国教とし、教皇も含めた『七聖人』が統治しています。
理念は『平等』。塩税により潤うハイサンドは、市民が皆、豊かに暮らしています。
ただし、被差別種族である『ローゼル族』だけは別。
塩を産出する唯一の湖にて、『ローゼル族』の奴隷労働で塩を掘り出すことで国の経済は回っています。
・グリンブルフ王国
序盤の印象では、よくRPGにありそうな普通の王国。
ですが、古い国家のためか因習や伝統が幅を効かせ、王党派と呼ばれる腐敗貴族パトリアトが私腹を肥やしており、国民生活が(他2国に比べ)貧しいことが中盤になると判明します。
また、御三家も一枚岩ではありません。
ハイサンド教国を脱出してきたローゼル族が集落を作り、平和に暮らしています。
☆第7話~10話
本拠地ウォルホート領に逃げ込んだセレノアに、エスフロストの追手が。
『ロラン王子を差し出せ』という要求を突き付けてきます。
ここで選択肢が現れ、私は『ロラン王子を守る』を選びました。
エスフロストは恐ろしいですが、まぁ当然の選択だと思います。
強大なエスフロスト将軍アヴローラを迎撃するために、
執事ベネディクトが打った策は『街を火で包み、敵兵ごと殲滅する』というもの。
この焦土作戦は行わなくてもクリアできるらしいのですが、焦土作戦を使わないと極めて厳しい戦いになります。
……つまり、ロラン王子を差し出せば、ウォルホート領民は家を焼かれずに済んだわけです。
もちろんそうなると、エスフロスト公国に全面的に屈服する事になるわけですが……これは本当に正しい選択だったのか。
この辺りから、このゲームの『容赦のなさ』が牙を剥きます。
大きな犠牲を払ってロラン王子を守り抜いたセレノアの下に、グリンブルフ御三家の一人、テリオール家が接触をしてきます。
このテリオールは王家への忠誠心の低い、胡散臭い人物。国王が急襲された際も、御三家の中で唯一助けるために兵も動かしませんでした。
そんなテリオール家ですが、完全孤立しているセレノアは猫の手でも借りたい状況。
ベネディクトの、『テリオール家とお互いに利用し合えば良い』という助言にも納得感があり、
テリオール家の差し出した手を取ります。
すると案の定、テリオール家はセレノアたちを裏切り、ロラン王子をエスフロスト公国に売り渡そうとしてきました。何とか返り討ちにします。本当に孤立無援です。
そこに、今度はハイサンド教国の七聖人ソルスレイが接触してきます。
条件は、ソルスレイ個人の私腹を肥やす、塩の密売に加担する事。
個人的にはそのぐらいならお安い御用、と思ったんですが
頭の切れるベネディクトが『告発すべき』と仰るので、告発する事にしました。
本作では人道主義的で理想論を説くフレデリカと、現実主義的で功利的なベネディクトの主張が対立するシーンが多いです。
本心ではフレデリカの提案を選びたいけれど、生き残るためにはベネディクトの案を取った方が安全、というような。
なのでベネディクトまでが告発すべきなどというなら、勝算はあるんですよね? 頼みましたよ、爺や!
というわけでソルスレイの提案を断ると、普通に襲い掛かってきます。これも何とか撃退。
なお、この後ハイサンド教国に乗り混んでソルスレイを告発するも失敗w
攻略サイトを使えば告発成功も行けるんですが、攻略サイトなしで告発成功は難しいです。
ソルスレイと決闘することになり、またも何とか勝利。
ハイサンド教国は、セレノアの主張を受け入れる事になりました。
が、条件は『グリンブルフ領内の、ローゼル族の集落をハイサンドに差し出せ』というもの。
自領の少数民族ローゼル族を差し出せば、セレノアたちはハイサンドの庇護が得られます。
が、それはイコール、ローゼル族を奴隷労働に差し出すということになりますよね。
ハイサンドのローゼル族弾圧は酷く、強制労働の末、過労死することで『罪深いローゼル族の贖罪が為される』というもの。
しかもその死体を軍事利用し、魔法爆弾や生体兵器を作っている事も、終盤明かされます。
☆第11話~15話
セレノアは『ローゼル族を差し出さない』事にしました。
無謀だとも思ったのですが、ここでローゼル族を差し出すような領主なら、
もうそれは統治者の資格がない、と考えたからです。
これは、譲歩できるラインではないと考えました。
当然、ハイサンドの息がかかった勢力(テオドール家さん)に襲われ、これは何とか撃退しますが、
遅れてハイサンド本隊が到着します。
ローゼル族の街を探索し、長老が隠している『岩塩』を手に入れない限りバッドエンドになりますが、
ここはそこまでは難易度が高くないです(塩の密売告発の方が難しい)。
この『岩塩』は、30年前、ローゼル族解放運動を推進したフレデリカの母オルレアが、
ハイサンド教国が隠し持っていた岩塩を一部奪ってきたものでした。
塩の女神像の中に、岩塩が隠されていたのです。
この岩塩を公表しない事を条件に、ハイサンド軍は一旦引き上げ、協力も取り付けられました。
ハイサンドがくれた試作品の魔法爆弾を1個譲り受け、セレノアたちは、エスフロスト公国に奪われたグリンブルフ王都を奪還することに決めました。
ここでは3つの案が出されます。
冷徹なベネディクト爺やの計略は、爆弾で水門を破壊して王都を水攻めにし、攻め込むというもの。
理想主義者のフレデリカは、爆弾で王都への橋を破壊して王都を孤立させ、交渉に持ち込もうというもの。
ロラン王子の計は、王家だけが知っている秘密通路を使って城の中枢に侵入し、囚われ傀儡にされていたロラン王子の妹コーデリアを救出すると共に、エスフロストの要人を暗殺するというもの。
私はロラン案を選びました。
私もエスフロストのグスタドルフに対する憎しみは強かったので、エスフロスト要人の暗殺が一番心に適っていたこと。エスフロストとの交渉など論外です。
焦土作戦で街に被害を出しているため、更に水攻めで住民を苦しめるには忍びない事が理由です。
この戦いで、グスタドルフの(クソ)弟と(クソ)妹を戦死させ、少しだけ溜飲が下がりました。
王都も、グリンブルフの下に戻ってきて、ロランが王に即位しました。
ここで大事な選択肢。
①長い間意識不明になっていたセレノアの父、シモンが目を覚ましたため、シモンに会いに行く
②腐敗政治家がはびこる王都に留まり、腐敗政治家を取り締まる
③盗賊に襲われているローゼル集落を助けに行く
①はないな、と思いました。顔なんていつでも見せに行けますしね。
というわけで、残り2つを考えた末に②を選択。
王都グリンブルフは、ハイサンド教国からの支援を受けているのに、その大部分が腐敗政治家パトリアトの懐に入ってしまい、民たちの下に届かなくなっていました。
更に、エスフロスト公国の『自由』を重んじる支配により、ロランが戻ってきてむしろ生活が苦しくなったという民の怨嗟の声が溢れていました。
パトリアトを取り除かない限り、王と民の間の関係が破壊されてしまいます。
そこでパトリアトを取り締まると、自棄になったパトリアトが襲い掛かってきて街中で戦闘に。
パトリアトを無事処刑すると、住民たちは恐れおののき、更に王と民の間の距離が広がってしまいます。
「ロランなんて戻ってこなければよかった」と住民たちに言われ、ロラン王は自信もやる気も失ってしまいました。
その頃、セレノアの父シモンはパトリアトの手の者に暗殺されていたり、
ローゼル族の集落から、フレデリカの母オルレアが遺した伝承本を入手したりしていたのでした。
☆第16話~終わり
物語の冒頭、エスフロストが突如グリンブルフに侵攻したのは、
ノゼリア新鉱山にて岩塩が発掘されたことが理由でした。
塩の独占で国力を富ませていたハイサンドが新鉱山を奪う前に、
エスフロストが岩塩を奪ってしまえば、ハイサンドへ塩税を支払う必要もなく、
それどころかハイサンドとの戦争にも耐えうる塩の備蓄を得る事ができる。
なぜノゼリア新鉱山にエスフロストがこだわるのか、疑問に思ったセレノアたちは新鉱山を奪い返し、そこで岩塩を手に入れる事ができました。
ここで、最後の重要な選択が。
・父と兄の敵であるエスフロストを滅ぼすために、ハイサンド教国に領土を受け渡すロラン案。
ハイサンドの従属を受け入れるなら、当然ローゼル族の集落もハイサンドに受け渡すことになる。
・ハイサンド教国にノゼリア新鉱山を奪われたら、ハイサンド一強になる。エスフロストと和解し、ハイサンドと対決するベネディクト案。
そのためにはエスフロストを憎むロランを排除し、セレノアがグリンブルフのリーダーになる必要がある。
・『塩は女神が与えた恵み。ハイサンドの塩の女神教の信徒にのみ与えられ、罪深きローゼル族は贖罪のため永遠に働かされ続ける』という『塩の女神教』の欺瞞を暴き、
ローゼル族をハイサンドの支配から解放するフレデリカ案。
伝承では、南の地にローゼル族の故郷があり、そこでは『海』から塩が採れるという。
ロラン案は、ありえないと感じました。
元々私は、『ローゼル族を見捨てるような領主には、国を治める資格がない』と、前にも考え、ハイサンドの脅迫から彼らを守った過去があるからです。
エスフロストが許せない気持ちはわかりますが、エスフロストへの復讐を果たすために、
ローゼル族を差し出すというのはあり得ません。
残りの二つは迷いました。
ローゼル族を救うならフレデリカ案ですが、長期的に見ればベネディクト案でも救えそうに思えます。
ただしこの、エスフロストとハイサンドの間で綱渡りをする、グリンブルフのリーダーという重責に私は疲れてしまいました。国民からも歓迎されてないしw
なので、現実逃避的な選択でありながらローゼル族を救う、フレデリカ案を採りました。
結果、フレデリカたちはローゼル族を救うことに成功。
数年後。
皆を助けるためセレノアは犠牲になりました。
ハイサンドとエスフロストの二大強国が、終わりなき戦争を続けるノゼリアを後にして。
と、いうのがフレデリカ√のストーリーです。
何かを護るためには、何かを犠牲にしなければならない。
良かれと思って選んだことが、悪い結果を生んでしまう。
信じた人には裏切られ、救おうとした人には恨まれる。
そんなままならない現実を、3か国の軍記モノに託して描かれた名作でした。
キャラクター的にも色々好きなキャラはいますが、
やはりベネディクトのキャラが秀逸でした。
主人公の面倒を見てくれる『爺や』、セバスチャン的な役なのに、
こんな冷酷で、頭脳明晰で、陰謀家な爺やは見たことがない!!
名軍師というか、かなりダークサイドに堕ちたダークヒーロー的なイケオジでした。
それと対称をなすフレデリカは、甘い夢を見る楽天家で、時には苛々することもあるものの、
やはり『理想』というもの、『人として、譲れない最低限のもの』は持ち続けたいと感じました。
ベネディクトとフレデリカ、この二人が揃ってこそのウォルホート家だったなとつくづく思ったので、フレデリカ√でベネディクトが去ってしまったのは悲しかったです。
ですが、ベネディクトが推し進める血で血を洗う修羅の道に、私の心はついていけなくなってしまったのでした。
ロランは……悪い奴ではないんですが、最後で大きく失点したな、と。
感情的にはよくわかるんですが、王の器ではなかったなと感じました。
恐ろしく重厚な歴史絵巻。
常に厳しい選択を迫られる緊迫感・葛藤、テーマ性もバッチリでリアリティに溢れた作品に仕上がっています。
それだけに、プレイしていて(心が)疲れるという面もありますが、
それ以上に先が気になったり、選択を後悔して打ちのめされたり、色々考えさせられたりしました。
この記事ではストーリーの事をメインに書きますが、バトル面においても非常にシビアながらギリギリで勝てる難易度、音楽等も優れておりゲームとしてのトータルバランスも素晴らしいです。
☆序盤の情勢(第1話~6話)
本作の舞台となる『ノゼリア』は、海がない内陸の土地で、そこに3つの国がひしめいています。
主人公セレノアは、『グリンブルフ王国』御三家の筆頭。第一の家臣のような立場です。
このセレノアに、西の『エスフロスト公国』からフレデリカ王女が政略結婚にやってくるところから始まります。
折しも、グリンブルフ王国領土で見つかった、『ノゼリア新鉱山』を巡って
東の『ハイサンド教国』も含めた3か国が共同で採掘を行なうという、3国の団結をもたらす大きなイベントも行われ、平和ムードが流れます。
そこで起こったのが、突然のエスフロスト公国の侵略。騙し討ちのような形で
グリンブルフ国王レグナと第一王子フラニを暗殺し、ノゼリア新鉱山と王都を手中に収めたのでした。
セレノアは、親友でもあるグリンブルフ第二王子ロランを連れて、執事のベネディクトや許嫁のフレデリカらと逃亡。
ここから、厳しい試練が次々とセレノアたちを待ち受ける事になります。
ここで、国について少し整理を。
・エスフロスト公国
リーダーはグスタドルフ総帥。極めて冷酷で、頭脳の切れる男です。
元々、鉄を多く産出する土地柄で、自由を理念とする国家。
しかしその実態は、『他国を踏みにじる自由』すらも視野に入れている弱肉強食の国家。
とはいえ、グスタドルフは善政を敷いており、国民は自由を謳歌しています。
セレノアに嫁いだフレデリカは、グスタドルフの異母妹。
ですが、フレデリカは異民族『ローゼル族』の母から生まれているため、エスフロスト内での立場は弱くなっています。
・ハイサンド教国
内地では極めて希少な『塩』を独占し、塩税をかけることでノゼリア全土に影響を持つ宗教国家。
『塩の女神』教を国教とし、教皇も含めた『七聖人』が統治しています。
理念は『平等』。塩税により潤うハイサンドは、市民が皆、豊かに暮らしています。
ただし、被差別種族である『ローゼル族』だけは別。
塩を産出する唯一の湖にて、『ローゼル族』の奴隷労働で塩を掘り出すことで国の経済は回っています。
・グリンブルフ王国
序盤の印象では、よくRPGにありそうな普通の王国。
ですが、古い国家のためか因習や伝統が幅を効かせ、王党派と呼ばれる腐敗貴族パトリアトが私腹を肥やしており、国民生活が(他2国に比べ)貧しいことが中盤になると判明します。
また、御三家も一枚岩ではありません。
ハイサンド教国を脱出してきたローゼル族が集落を作り、平和に暮らしています。
☆第7話~10話
本拠地ウォルホート領に逃げ込んだセレノアに、エスフロストの追手が。
『ロラン王子を差し出せ』という要求を突き付けてきます。
ここで選択肢が現れ、私は『ロラン王子を守る』を選びました。
エスフロストは恐ろしいですが、まぁ当然の選択だと思います。
強大なエスフロスト将軍アヴローラを迎撃するために、
執事ベネディクトが打った策は『街を火で包み、敵兵ごと殲滅する』というもの。
この焦土作戦は行わなくてもクリアできるらしいのですが、焦土作戦を使わないと極めて厳しい戦いになります。
……つまり、ロラン王子を差し出せば、ウォルホート領民は家を焼かれずに済んだわけです。
もちろんそうなると、エスフロスト公国に全面的に屈服する事になるわけですが……これは本当に正しい選択だったのか。
この辺りから、このゲームの『容赦のなさ』が牙を剥きます。
大きな犠牲を払ってロラン王子を守り抜いたセレノアの下に、グリンブルフ御三家の一人、テリオール家が接触をしてきます。
このテリオールは王家への忠誠心の低い、胡散臭い人物。国王が急襲された際も、御三家の中で唯一助けるために兵も動かしませんでした。
そんなテリオール家ですが、完全孤立しているセレノアは猫の手でも借りたい状況。
ベネディクトの、『テリオール家とお互いに利用し合えば良い』という助言にも納得感があり、
テリオール家の差し出した手を取ります。
すると案の定、テリオール家はセレノアたちを裏切り、ロラン王子をエスフロスト公国に売り渡そうとしてきました。何とか返り討ちにします。本当に孤立無援です。
そこに、今度はハイサンド教国の七聖人ソルスレイが接触してきます。
条件は、ソルスレイ個人の私腹を肥やす、塩の密売に加担する事。
個人的にはそのぐらいならお安い御用、と思ったんですが
頭の切れるベネディクトが『告発すべき』と仰るので、告発する事にしました。
本作では人道主義的で理想論を説くフレデリカと、現実主義的で功利的なベネディクトの主張が対立するシーンが多いです。
本心ではフレデリカの提案を選びたいけれど、生き残るためにはベネディクトの案を取った方が安全、というような。
なのでベネディクトまでが告発すべきなどというなら、勝算はあるんですよね? 頼みましたよ、爺や!
というわけでソルスレイの提案を断ると、普通に襲い掛かってきます。これも何とか撃退。
なお、この後ハイサンド教国に乗り混んでソルスレイを告発するも失敗w
攻略サイトを使えば告発成功も行けるんですが、攻略サイトなしで告発成功は難しいです。
ソルスレイと決闘することになり、またも何とか勝利。
ハイサンド教国は、セレノアの主張を受け入れる事になりました。
が、条件は『グリンブルフ領内の、ローゼル族の集落をハイサンドに差し出せ』というもの。
自領の少数民族ローゼル族を差し出せば、セレノアたちはハイサンドの庇護が得られます。
が、それはイコール、ローゼル族を奴隷労働に差し出すということになりますよね。
ハイサンドのローゼル族弾圧は酷く、強制労働の末、過労死することで『罪深いローゼル族の贖罪が為される』というもの。
しかもその死体を軍事利用し、魔法爆弾や生体兵器を作っている事も、終盤明かされます。
☆第11話~15話
セレノアは『ローゼル族を差し出さない』事にしました。
無謀だとも思ったのですが、ここでローゼル族を差し出すような領主なら、
もうそれは統治者の資格がない、と考えたからです。
これは、譲歩できるラインではないと考えました。
当然、ハイサンドの息がかかった勢力(テオドール家さん)に襲われ、これは何とか撃退しますが、
遅れてハイサンド本隊が到着します。
ローゼル族の街を探索し、長老が隠している『岩塩』を手に入れない限りバッドエンドになりますが、
ここはそこまでは難易度が高くないです(塩の密売告発の方が難しい)。
この『岩塩』は、30年前、ローゼル族解放運動を推進したフレデリカの母オルレアが、
ハイサンド教国が隠し持っていた岩塩を一部奪ってきたものでした。
塩の女神像の中に、岩塩が隠されていたのです。
この岩塩を公表しない事を条件に、ハイサンド軍は一旦引き上げ、協力も取り付けられました。
ハイサンドがくれた試作品の魔法爆弾を1個譲り受け、セレノアたちは、エスフロスト公国に奪われたグリンブルフ王都を奪還することに決めました。
ここでは3つの案が出されます。
冷徹なベネディクト爺やの計略は、爆弾で水門を破壊して王都を水攻めにし、攻め込むというもの。
理想主義者のフレデリカは、爆弾で王都への橋を破壊して王都を孤立させ、交渉に持ち込もうというもの。
ロラン王子の計は、王家だけが知っている秘密通路を使って城の中枢に侵入し、囚われ傀儡にされていたロラン王子の妹コーデリアを救出すると共に、エスフロストの要人を暗殺するというもの。
私はロラン案を選びました。
私もエスフロストのグスタドルフに対する憎しみは強かったので、エスフロスト要人の暗殺が一番心に適っていたこと。エスフロストとの交渉など論外です。
焦土作戦で街に被害を出しているため、更に水攻めで住民を苦しめるには忍びない事が理由です。
この戦いで、グスタドルフの(クソ)弟と(クソ)妹を戦死させ、少しだけ溜飲が下がりました。
王都も、グリンブルフの下に戻ってきて、ロランが王に即位しました。
ここで大事な選択肢。
①長い間意識不明になっていたセレノアの父、シモンが目を覚ましたため、シモンに会いに行く
②腐敗政治家がはびこる王都に留まり、腐敗政治家を取り締まる
③盗賊に襲われているローゼル集落を助けに行く
①はないな、と思いました。顔なんていつでも見せに行けますしね。
というわけで、残り2つを考えた末に②を選択。
王都グリンブルフは、ハイサンド教国からの支援を受けているのに、その大部分が腐敗政治家パトリアトの懐に入ってしまい、民たちの下に届かなくなっていました。
更に、エスフロスト公国の『自由』を重んじる支配により、ロランが戻ってきてむしろ生活が苦しくなったという民の怨嗟の声が溢れていました。
パトリアトを取り除かない限り、王と民の間の関係が破壊されてしまいます。
そこでパトリアトを取り締まると、自棄になったパトリアトが襲い掛かってきて街中で戦闘に。
パトリアトを無事処刑すると、住民たちは恐れおののき、更に王と民の間の距離が広がってしまいます。
「ロランなんて戻ってこなければよかった」と住民たちに言われ、ロラン王は自信もやる気も失ってしまいました。
その頃、セレノアの父シモンはパトリアトの手の者に暗殺されていたり、
ローゼル族の集落から、フレデリカの母オルレアが遺した伝承本を入手したりしていたのでした。
☆第16話~終わり
物語の冒頭、エスフロストが突如グリンブルフに侵攻したのは、
ノゼリア新鉱山にて岩塩が発掘されたことが理由でした。
塩の独占で国力を富ませていたハイサンドが新鉱山を奪う前に、
エスフロストが岩塩を奪ってしまえば、ハイサンドへ塩税を支払う必要もなく、
それどころかハイサンドとの戦争にも耐えうる塩の備蓄を得る事ができる。
なぜノゼリア新鉱山にエスフロストがこだわるのか、疑問に思ったセレノアたちは新鉱山を奪い返し、そこで岩塩を手に入れる事ができました。
ここで、最後の重要な選択が。
・父と兄の敵であるエスフロストを滅ぼすために、ハイサンド教国に領土を受け渡すロラン案。
ハイサンドの従属を受け入れるなら、当然ローゼル族の集落もハイサンドに受け渡すことになる。
・ハイサンド教国にノゼリア新鉱山を奪われたら、ハイサンド一強になる。エスフロストと和解し、ハイサンドと対決するベネディクト案。
そのためにはエスフロストを憎むロランを排除し、セレノアがグリンブルフのリーダーになる必要がある。
・『塩は女神が与えた恵み。ハイサンドの塩の女神教の信徒にのみ与えられ、罪深きローゼル族は贖罪のため永遠に働かされ続ける』という『塩の女神教』の欺瞞を暴き、
ローゼル族をハイサンドの支配から解放するフレデリカ案。
伝承では、南の地にローゼル族の故郷があり、そこでは『海』から塩が採れるという。
ロラン案は、ありえないと感じました。
元々私は、『ローゼル族を見捨てるような領主には、国を治める資格がない』と、前にも考え、ハイサンドの脅迫から彼らを守った過去があるからです。
エスフロストが許せない気持ちはわかりますが、エスフロストへの復讐を果たすために、
ローゼル族を差し出すというのはあり得ません。
残りの二つは迷いました。
ローゼル族を救うならフレデリカ案ですが、長期的に見ればベネディクト案でも救えそうに思えます。
ただしこの、エスフロストとハイサンドの間で綱渡りをする、グリンブルフのリーダーという重責に私は疲れてしまいました。国民からも歓迎されてないしw
なので、現実逃避的な選択でありながらローゼル族を救う、フレデリカ案を採りました。
結果、フレデリカたちはローゼル族を救うことに成功。
数年後。
皆を助けるためセレノアは犠牲になりました。
グリンブルフ王国やウォルホート量は消滅してしまいました。
ですが、ローゼル族と(セレノア・ベネディクトを除く)仲間たちは新天地で平和を謳歌していました。ハイサンドとエスフロストの二大強国が、終わりなき戦争を続けるノゼリアを後にして。
と、いうのがフレデリカ√のストーリーです。
何かを護るためには、何かを犠牲にしなければならない。
良かれと思って選んだことが、悪い結果を生んでしまう。
信じた人には裏切られ、救おうとした人には恨まれる。
そんなままならない現実を、3か国の軍記モノに託して描かれた名作でした。
キャラクター的にも色々好きなキャラはいますが、
やはりベネディクトのキャラが秀逸でした。
主人公の面倒を見てくれる『爺や』、セバスチャン的な役なのに、
こんな冷酷で、頭脳明晰で、陰謀家な爺やは見たことがない!!
名軍師というか、かなりダークサイドに堕ちたダークヒーロー的なイケオジでした。
それと対称をなすフレデリカは、甘い夢を見る楽天家で、時には苛々することもあるものの、
やはり『理想』というもの、『人として、譲れない最低限のもの』は持ち続けたいと感じました。
ベネディクトとフレデリカ、この二人が揃ってこそのウォルホート家だったなとつくづく思ったので、フレデリカ√でベネディクトが去ってしまったのは悲しかったです。
ですが、ベネディクトが推し進める血で血を洗う修羅の道に、私の心はついていけなくなってしまったのでした。
ロランは……悪い奴ではないんですが、最後で大きく失点したな、と。
感情的にはよくわかるんですが、王の器ではなかったなと感じました。